AE (Automatic Exposure)とは
AEは「Automatic Exposure」と英語で表記され、日本語では自動露出と言う意味です。
そもそもカメラというものは、撮影する被写体の明るさを調べ、絞りとシャッター速度を調節し、最適な明るさの写真に仕上がるように自分で調整しなくてはいけません。
しかし、毎回撮影の度に明るさを測ったり、計算などもしなければならないのでとても大変です。大昔のカメラはそうやってするしか方法がなかったのですが、今のカメラには被写体の明るさに応じてを写真の仕上がり具合を自動的に調整してくれる機能がついています。それを「AE」(自動露出)といいます。
AE(自動露出)はカメラ本体が絞りとシャッター速度を被写体回りの明るさに応じて自動的に決めてくれるので、私たちはファインダーを撮りたいものに向けてシャッターを押すだけです。
デジタル一眼レフやミラーレス一眼カメラでは、プログラムAE・シャッター速度優先AE・絞り優先AEの3種類の主な撮影モードがあり、これとは別に全自動モードやシーン別撮影モードなどがあります。
AEは1960年代に開発され、登場後はカメラの使い勝手が劇的に楽になりました。AEの登場後はF値やシャッタースピードをカメラに任せられるようになったので、撮影者はシャッターチャンスに集中できるようになり、異なる明るさのシーンが目まぐるしく変わるような環境でも、思い切って撮影することができるようになりました。
一眼レフカメラに今と同じような多機能AEが搭載されたのは1978年ごろで、代表的な機種としてはキヤノン A-1が知られています。
AEはスマホやコンデジにも搭載されていて、私たちが何気なく撮影している写真もAEが備わっているおかげで、適正な明るさで撮影できるわけですね。
ひと昔前のカメラでは、単にファインダーに入ってくる光の量だけで露出量を計算していたため、逆光や夜景など、極端な撮影シーンでは失敗することも多くありました。
最近ではAIが撮影シーンを自動的に判断して、最適な露出になるように調整する技術が向上し、どんなシーンでも失敗が少ない写真撮影ができるようになってきました。
高機能なコンデジや一眼レフ・ミラーレス一眼カメラには、AEに頼らず自分で露出を調整できるマニュアル撮影モードもあります。