カメラやレンズ・三脚を飛行機に持ち込む際の注意点やポイントなど

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海外旅行や遠方への遠征など、カメラやレンズ・三脚を飛行機に持ち込むことになると思います。カメラやレンズは機内に持ち込んだ方がいいのか?それとも預け荷物がいいのか?三脚やアクセサリはどうする?など、不安要素も大きいかと思います。

ここでは、飛行機にカメラやレンズ・三脚やアクセサリなどを飛行機に持ち込む際の注意点やポイントなどをご紹介したいと思います。

カメラ本体とレンズは機内へ持ち込みが基本

預け荷物(受託手荷物)にすると破損や紛失の恐れがある

飛行機に荷物を積む場合、手荷物として機内(客席)まで荷物を持ち込む方法と、チェックインの際に飛行機の荷室へ預ける方法(受託手荷物)の2通りがあります。

基本的には貴重品や身の回りの品は機内(客席)まで荷物を持ち込み、着替えやそのほかの荷物はスーツケースなどに入れて荷室へ預ける方が大半かと思います。

カメラやレンズは機内持ち込みを選ぶ

海外旅行経験者ならお分かりかと思いますが、預け荷物(受託手荷物)はスーツケースごと投げて積まれたりと、かなり雑に扱われるため、カメラやレンズなどの精密機器は預け荷物にはおすすめできません。また、預け荷物は紛失などのリスクもあり(ロストバゲージ)、補償額もしょぼいので、泣き寝入りになる可能性があります。

できる限りカメラやレンズは機内持ち込みにするように準備しましょう。

機内持ち込みは10kg(LCCは7kg)制限と3辺合計寸法が115cmの壁がある

「じゃあカメラもレンズも全部機内へ持ち込めばいいじゃん」という簡単な話になるのですが、飛行機の機内へ持ち込める荷物には制限があり、たくさん持ち込むことができません。

航空会社や座席のグレード、飛行機の種類によって差はありますが、一般的なエコノミークラスの場合、機内持ち込みは1点のみで10kg以内(LCCは7kg)、3辺合計の寸法は115cm以内と決まっています。目安としては、高さ・幅・奥行きが「40cm」・「50cm」・「25cm」以内の範囲に収まる程度となります。要は小さめのカバンやスーツケース1つ分ということですね。これ以外にハンドバッグや傘程度の身の回り品は1~2個携帯が許されます。

一眼カメラと交換レンズ1~2個であれば全然問題はないのですが、複数のボディに望遠レンズなど、機材が重く、大きくなる場合は全体の重さをチェックしておきましょう。

また、当然持ち込むのは機材だけでなく、身の回り品もある程度あるかと思います。それらを全部合計して規定内に抑えるように調整しましょう。

機内持ち込みの裏技

カメラとレンズを首にかけたままチェックインを済ませるという方法を使えば、首にかけている分の重さは稼ぐことが出来ます。

特にLCCなどは重さ制限に対して厳しいですが、身に着けているものに対してはカウントから除外される場合もあります。(係員の裁量になるので、負けてもらえないこともあるので注意)チェックイン時の重さチェックを通ってしまえばこっちの物なので、チェックイン時は首にぶら下げておき、チェックイン後の待合ロビーでバッグにしまってしまえばOKです。

超望遠レンズなど、明らかに不自然なぶら下げ方だと目をつけられてしまうので、あくまでもぶら下げるのはボディ+小さいレンズ程度にしておきましょう。

バッテリーや三脚・アクセサリー類はどうする?

カメラ本体とレンズは機内への持ち込みが基本ですが、予備のバッテリーや三脚、充電器やスピードライトなどのアクセサリ類はどうすればいいでしょうか?

バッテリーはちょっとややこしい

カメラのバッテリーにはリチウムイオン電池が使われており、安全の観点から飛行機への持ち込みには一定のルールがあります。

予備バッテリー単体は機内への持ち込みにすること

予備のバッテリーは、機内の持ち込みしかできません。少しでも機内持ち込みの重さを軽くしようと、預け荷物(受託手荷物)の中に入れてしまうと大変なことになるので、必ず予備のバッテリーは機内へ持ち込むようにしましょう。

情報サイトで、全くの逆(預け荷物しかダメ)とうたっていることがありますが、正しくは預け荷物は不可なので、くれぐれも間違わないようにしましょう。

カメラの予備バッテリーは必ず機内持ち込みにする

機内持ち込みにはワット時定格量が100Wh以下、リチウムの含有量が2g以下なら数量制限なしとなっている場合が多く、カメラのバッテリーの多くは10~20whでリチウムの含有量もわずかなので、制限はないと思ってもらえればOK。2~3個予備のバッテリーを持ち込んでも問題ないので安心してください。

機器にバッテリーが装着されていれば、預け荷物にしてもOK

パソコンやゲーム機、スマートフォンなど、機器にあらかじめバッテリーが装着されている場合は、預け荷物でも機内持ち込みでもどちらでも構いません。カメラの場合は預け荷物は推奨されませんが、どうしてもスーツケースに入れて預ける場合、バッテリーが装着されていればそのまま預けることができます。

三脚は預け荷物(受託手荷物)が妥当

三脚は三脚の種類によって異なりますが、業務用途で使う以外、海外旅行や遠方の遠征で本格的な大きい三脚を持っていくことはないと思います。多くの人は6~7段くらいに収納できるトラベル三脚や、小型の4段三脚くらいを考えているのではないでしょうか?

基本的に三脚はスーツケースに入れて預け荷物(受託手荷物)で問題ないかと思います。ビニール袋などに入れておいた後、着替えやタオルなどで巻いておけばカメラほどダメージを気にする必要はありません。大きさが厳しい場合は、脚と雲台を外してしまえばある程度小さく収納できますね。

三脚を機内に持ち込む場合は

リュックやカメラバッグなどに装着して一体化させることが基本です。また折りたたんだ長さが60cm以下にしなければならないので、適宜雲台を外すなどして短くしましょう。

大型の三脚を飛行機に乗せる場合は、そもそもスーツケースに入らない場合が大半です。むき出しではリスクが高いため、専用の三脚ケースを準備し、ケースごと預け荷物(受託手荷物)で依頼しましょう。

アクセサリ類は荷物量を考えて臨機応変に

そのほかのアクセサリ類は、荷物の量を考えて臨機応変に対応しましょう。予備のメモリーカードやクリーニングクロス・ブロアーなど小型のものはそのまま機内に持ち込んでもいいと思いますし、スピードライトなど少し大きいものは養生だけしてスーツケースに入れてしまっても構いません。

全体の荷物量を考えながら振り分けるようにしてください。

機内持ち込みでも専用のカメラバッグに入れておくのがよい

カメラやレンズを飛行機の機内へ持ち込むにしても、そのままでは移動時にダメージが心配されるため、カメラ用のバッグや養生ができるクッション入りのバッグを準備したほうがいいでしょう。

また急な揺れでバッグごと落下する可能性があるので、バッグは足元に置いておいたほうがリスクが軽減します。とっさに窓の外の景色を撮りたいときも、足元にあったほうが出し入れしやすいですね。ただし航空会社によっては「足元不可」という場合もあるので、指示に従いましょう。

カメラが収納できるビジネスバッグや旅行バッグであれば、3辺の寸法が機内持ち込み対応になっているかどうかチェックしましょう。目安としては、高さ・幅・奥行きが「40cm」・「50cm」・「25cm」程度に収まるものを選びましょう。

フィルムカメラを使う場合、X線に気をつけなければいけない?

このご時世、フィルムカメラを使う人自体が減ってきてはいますが、よくあるのが「手荷物検査のX線で感光してしまう」という話。

現在では、ISO800程度までのフィルムであれば、X線を通しても問題ない場合が多く、一般的によく使われるISO100~ISO400のフィルムであれば、機内持ち込みにする場合に限りそれほど気にする必要はありません。情報サイトでは、「目視検査にしてもらうようにする」や「X線防止の袋に入れる」などいろいろありますが、目視検査の采配も現地の係員次第ですし、防止の袋に入れたところで、中身を出されてX線を通されることもあるので、あまり意味がありません。

ISO1600を超える超高感度のフィルムを使う以外、それほど気を使う必要はないでしょう。

ただし、受託手荷物にしてしまうと、強力なX線で感光してしまう可能性があるので、必ずフィルムは機内持ち込みを選ぶようにしてください。

飛行機の中は自由に撮影できる?

デジタルカメラや一眼カメラの場合、Wi-FiやBluetoothなど、電波を出さない設定にしておけば、飛行機が飛んでいる、飛んでいないにかかわらず、機内に入った時から出るまでいつでも撮影は可能です。

ただし、たくさんの乗客が乗っている中で、フラッシュを使ったり、不特定多数の人が写りこむような構図で写真を撮るのはNGです。これは公共交通機関と同じと言えますので、節度を守って撮影するようにしましょう。

自動モードで撮影すると、意図せずにフラッシュが作動してしまうことがありますので、失敗しないようにあらかじめチェックしておいてください。

海外旅行や飛行機の受託手荷物でのトラブル

ロストバゲージ・ディレイドバゲージとは

ロストバゲージ・ディレイドバゲージは、飛行機に預けた荷物を紛失されたり、違う空港に届いてしまって遅れてしまうといったことを言います。

一時的に行方不明になる場合が大半で、後日戻ってくるケースが多いですが、機材を預け荷物にしてしまったていると、せっかくの撮影ができなかったりすることもありますよね。特に国際線で乗り継ぎをするような場合に発生しやすいと言われています。

ロストバゲージについても補償額が低く、カメラやレンズを入れたまま行方不明になっても泣き寝入りというパターンが多いです。これらのリスクからもカメラやレンズを預け荷物にすることはおすすめできません。

海外では盗難に注意する

海外では日本国内以上に盗難や置き引きに注意する必要があります。特に一眼カメラなど高級機は狙われやすいため、常に身に着けるようにして目を離さないことが大切です。

海外旅行へカメラを持っていく際の注意点等については、下記でも詳しくご紹介していますので、合わせてご覧ください。

万が一のために海外旅行保険に加入しておきましょう

飛行機に乗って海外へ行く場合は、必ず海外旅行保険に加入しておきましょう。ケガや病気の補償などはもちろんですが、携行品の(カメラなど)の盗難や破損にも対応してくれます。

全額とはいきませんが、ロストバゲージの際にも補償してくれるケースもあるので、手厚い補償も期待できます。

国内旅行であっても、使用時の落下や衝撃、盗難に対する携行品保険もありますので、ぜひチェックしてみてください。

カメラやレンズ・三脚を飛行機に持ち込む際の注意点やポイントなど まとめ

  • カメラやレンズはできる限り機内持ち込みにして客席へ持っていく
  • 機内持ち込みは重さと大きさの制限があるので、的を絞って機材選びをする
  • 予備のバッテリーは必ず機内持ち込みにする、数量は気にする必要なし
  • 三脚は養生をしてスーツケースに入れて受託手荷物にするとよい
  • アクセサリー類は全体の荷物量を考えながら、手荷物にするか預けるか考える
  • フィルムはISO100~400程度であれば、機内持ち込みにすれば問題なし
  • 電波を出さない設定にすれば、飛行機の中はいつでも撮影可能
  • 盗難やロストバゲージなどの対策のため、海外旅行保険には必ず加入する

カメラやレンズはよほどの事情がない限り、飛行機の座席へ持ち込むことを心掛けましょう。上記を参考にしながら、楽しいカメラライフを満喫してください。

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