AEロックとは
AEロックとは露出(シャッター速度と絞り)を一時的に固定して撮影を行う方法です。エーイーロックと呼び、写真の明るさを固定してままアングルや構図を変えたいときに使う便利な機能です。
普段私たちが何気なくシャッターボタンを半押しにしてピントを合わせると思いますが、その時にピントと同時に露出も固定されてAEロックが行われます。
一度カメラで試してもらうとわかると思いますが、カメラのシャッターボタンを半押しにしたままカメラの向きを変えても、シャッター速度や絞りの条件は変わらないのがわかると思います。シャッターが半押しされ続けている間は、ピントも露出条件もずっと固定されているからです。
AEロックを使うと、カメラのアングルや構図を変えても明るさを固定しながら撮影ができます。微妙のアングルの違いで明るさが変わってしまったり、意図しない明るさに変わってしまうのを防ぐことができるのもAEロックのおかげです。
ただし、極端な明暗差のところでAEロックを使うと失敗します。暗い場所でシャッターを半押しにしたまま、カメラを明るい場所へ向けてそのままシャッターを切ると、明るすぎて真っ白な写真になってしまいます。
上の左の構図のままシャッターボタンを半押しにして、明るい太陽の方を向けてシャッターボタンを押し切ると右の写真のように真っ白になりますね。これはカメラが暗い場所で最適な明るさにしたままロックされているからです。
これは極端な例で、普通に使っていればシャッターボタンを半押しにしたままそんなにアングルを変えるシーンは少ないと思います。
安いデジタルカメラには、シャッターボタン半押しによりフォーカスロックとAEロックを同時に行いますが、高級コンデジやデジタル一眼レフカメラには、AEロックのみを独立して行うことができるボタンが装備されています。
左はCanon製一眼レフのAEロックボタン「*」マーク、右はニコン製一眼レフ(AE-L)マーク。
これらのボタンを押すとピントとは別にAEロックのみが行われ、露出が固定されます。それから任意の場所へピントを合わせて撮影することができます。
AEロックは程よく明暗差がある場合に、スポット測光や中央部重点測光等モードにしていた場合に役に立つ機能です。