レンズフードを付ける効果と役割

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レンズフードを付ける効果と役割

屋外などで、レンズの先に筒状のカバーや輪っかを取り付けて撮影しているカメラマンを見たことはないでしょうか。初心者の人ほどつけていない人が多いですが、これらは「レンズフード」と呼ばれており、特に屋外の撮影においてさまざまなメリットがあります。ここではレンズフードを付ける意味と役割・効果についてご紹介していきたいと思います。

レンズフードとは

レンズフードは、レンズの先端に取り付けるアクセサリーの1つで、主に外部からの干渉や衝撃を軽減させる効果があります。私たちが帽子やヘルメットをかぶるのも、強い日差しを遮ったり、頭を保護する目的で使用しますが、レンズフードも同じ意味合いで使用されます。

レンズフードにはさまざまな形があり、お椀のような形になっている円筒形のもののほか、上下左右で長さが非対称になっている花形と呼ばれるものがあります。焦点距離が短く画角が広いものは溝が浅いですが、望遠レンズのように焦点距離が長いフードはとても溝が深くなっています。このほかにも四角形になっていたり、富士山のような形になっているもの、穴があいているレンズフードなどもあります。

花形レンズフード

花形レンズフードは花びらのような形状が特徴で、上下方向の筒が深く、左右方向の筒が浅くなっているのが特徴です。筒型フードに比べてケラレが発生しないギリギリまでフードが長くできるため、有害光を効率よく防ぐことができます。広角レンズに多く、一般的なレンズフードとして幅広く使われています。

筒型レンズフード

筒形レンズフードは、別名丸形レンズフードとも呼ばれていますが、お椀のような形をしており、左右上下どこでも同じ深さになっているのが特徴です。構造が単純なため安価で出回っているものもありますが、一般的には望遠レンズでよく使われているタイプのレンズフードです。

異形型レンズフード

異形型レンズフードは、フードが四角形になっているものや、フジツボのような薄い形のものなどさまざまです。ごく一部のレンズに採用されているもので、デザイン性やコンパクト性を重視したものが発売されています。

レンズフードはいる?いらない?

最近「レンズフードがいらない」という検索ワードでやってこられる方もいらっしゃるようです。

結論としては、「晴れた屋外では必須」「室内や太陽光・強い照明などが直接当たらない場所では不要」です。

また、つけいない方よいシーンもあるので、のちに説明するメリットやデメリット、注意点を参考にしていただければと思います。

レンズフードを取り付けるメリット

それでは、レンズフードを取り付けるメリットをご紹介していきましょう。

レンズフードは有害光の写り込みを防ぐ

車を運転しているときに、日差しが視界に入り込んで眩しくなるときがありますよね。みなさんはサンバイザーを使って目に光が当たらないようにすると思いますが、レンズフードもそれと同じ役割があります。

レンズフードはレンズに入り込む不要な光をカットすることができるため、フレアやゴーストを防ぎ、日差しが入ったときの白っぽくなるコントラストの低下を防ぐことができます。

上の写真のような斜めから太陽の日差しが差し込むようなケースでは、レンズフードが役に立ちます。

日中に斜めから入り込む日差しを防いだり、夜景の撮影でも眩しい光源の干渉を抑えることができることがレンズフード最大の武器と言えるでしょう。

レンズフードなし
レンズフードあり

上の写真は同アングルで斜め上から日差しがあるシーンで撮影しました。レンズフードがない写真は盛大に光がレンズまで入り込み、フレアやゴーストと呼ばれる現象が発生しています。特に光源付近ではコントラストが失われて白っぽくなっていますね。

一方レンズフードがある写真では、ある程度ゴーストが発生しているものの、レンズフードなしと比べると光の影響が少なく、コントラストもはっきりているのがわかると思います。レンズフードがあるかないかで、同じ環境でもこれだけ日差しの防御力に違いがあります。

フレアとゴーストについては下記でも詳しく説明しております。

レンズフードの内側は、強い光を反射を抑えるような仕組みになっています。波状にして光の反射を抑えるものや、フェルト生地のように非光沢状にして反射させないようになっているものがあります。

レンズフードの裏側が波状
フードの裏側が波状になっていて反射をおさえるもの
レンズフードの裏側がフェルト状
フードの裏側は非光沢のフェルト状になっていて反射をおさえるもの

しかしカメラの画角の中(フレームの中)にある光源に対しては防御できません。横から入ってくる光に対して効果がありますので、構図を考えながら撮影することが大切です。

レンズフードは雨や雪、霜の付着を防ぐ

レンズフードを取り付ける2つ目のメリットとして、レンズフードはレンズの最前面よりも前に飛び出しているので、傘や屋根と同じような働きも期待できます。つまり雨や雪などがレンズ表面に付着しにくくなりますし、寒い日の霜や、無風時の露の付着を防ぐこともできます。

レンズフードは雨や雪、霜の付着を防ぐ
朝露程度であれば、レンズフードが傘の役目を果たしてくれる

少々の雨や雪の日でも撮影することができますし、滝の撮影などでもある程度防御効果があります。特に望遠レンズのフードは溝がとても深くなっているので、その効果は大きいと言えるでしょう。

※レンズやカメラが防滴・防水仕様になっていることが前提です。入門機では水分を防御できないことがあるので、雨や雪がカメラやレンズにかからないように注意しましょう。

レンズフードは指紋の付着を軽減させる

レンズフードがあることにより、手の指や皮膚などの接触を防ぐことができますので、指紋や油汚れの付着が軽減させることができます。

レンズフードは指紋の付着を軽減させる
手が当たる場所やタイミングによっては、指紋の付着をガードしてくれます

レンズフードは衝撃など物理的なダメージを防ぐ

3つ目にレンズフードは物理的なダメージに対しても防御効果が高く、いざという時のための保険アイテムとしても有効です。カメラをバッグなどに入れているときは安全ですが、肩や首に下げながら移動すると、カメラを壁や障害物にぶつけてしまうことがあります。

レンズフードは衝撃など物理的なダメージを防ぐ
カメラが落下しても、フードが代わりに衝撃を受け止めてくれる

レンズの先端に取り付けるレンズプロテクターも正面からの衝撃はある程度防げるものの、横や斜めからのダメージには弱く、ぶつけることにより筒や端面に傷がついてしまったり、変形してしまう恐れがあります。レンズフードはヘルメットのような役割があるため、万が一硬い部分にレンズをぶつけてしまっても、レンズフードが代わりに守ってくれます。

見た目が格好良く「プロっぽく見える」

最後に・・・「何でも見た目から…」と、形から入る人を肯定するわけではありませんが、レンズフードを取り付けると見た目がカッコよくなるので、上手になった気分になりますよね。

レンズフードをしていないと初心者丸出し感は否めませんが、レンズフードをしていると途端に「プロっぽく」見えてしまいます。また、フードにワンポイントを入れたり、ステッカーを貼ったりして楽しんでいる方もいらっしゃいます。

気になる相手に差をつけるためにも、レンズフードを取り付けてさりげなくアピールしてみてください。

レンズフードを取り付けるデメリット

レンズフードを取り付けることによるデメリットもあります。

大きくかさばるので収納スペースを取る

見ての通りレンズフードはレンズより大きい径なので、それなりに場所を取ります。収納時は逆さまに取り付けることができますが、それでもレンズ単体を収納しようとすると太くなってしまいますね。たくさんのレンズを持ち運ぶときはフードだけ外して重ねておくのもよいでしょう。

レンズフードがないと場所を取らない
レンズフードがないとすっきりしている
レンズフードがあると場所を取る
レンズフードがあると頭が大きくなり場所を取る

レンズフィルターの交換や調整が大変

レンズフードそ装着すると、レンズの先端がフードの中に入り込んでしまうため、レンズフィルターの交換は、一旦フードを外して行う必要があります。また偏光フィルターはフィルターの枠を回して調整しなければならないので、人差し指と親指でつまむように回す必要があるなど、ちょっと大変です。

レンズフードがついたままだとレンズフィルターの交換や調整が大変
レンズフードが深いと、フィルターの交換や調整は手探り状態となる

フィルターの交換は、レンズフードをいったん外して行いましょう。リングで調整する場合は、レンズフードをつけたまま上手に回せるようにあらかじめ練習しておくとよいですね。

レンズフードを選ぶ時や使う時の注意点

初心者はレンズ専用の純正フードを選ぼう

レンズフードは、レンズを購入したときに付属されている場合と、そうでない場合があります。

初心者の方が最初に買うことが多いカメラとレンズがセットになっている「キットレンズ」にはフードが付属されていないものが一般的ですので、レンズフードを別途購入する必要があります。

レンズフードはお使いのレンズの口径や焦点距離に合ったものを選ばないと、取り付けられなかったり、フードの影が写り込んでしまうなどの問題が発生してしまいます。

レンズフードの写りこみ

上の写真のように合わないレンズフードを無理やり取り付けると、フードの先端が写真に写り込んでしまうことも・・・

そのメーカーから発売されている純正のレンズフードがありますので、初心者の方は純正フードを選んでおくと安心です。

内臓フラッシュを使うときはフードを取り外す

屋内などでフードをつけたままフラッシュなどを使うと、フードが影となって写り込んでしまうことがあります。フラッシュを使う場合は、フードを外すか、反対に向けて収納してから撮影しましょう。

フラッシュによるレンズフードの写りこみ

特に近くの被写体を撮るときは、上の写真のようにフードの影が写り込んでしまうことがあります。

ガラス越しに反射を抑えて撮りたいときはフードを外してレンズを密着させる

水族館の生き物や、美しい夜景の撮影など、ガラス越しに撮影するときはレンズフードを外しましょう。できるだけレンズとガラスを密着させて撮影すると映り込みが軽減されます。くれぐれもフラッシュは使わないように注意してください。

レンズフードを使わないときは反対向きにして収納しておく

レンズフードは装着したままでは、かなり場所を取ってしまいます。使わないときはレンズに対して反対向きにしておくことで、場所も取らずにコンパクトに収納できます。ぶつける危険が伴わない移動時やカメラバッグに入れるときなどは反対向きにしておきましょう。

レンズフード使用時
使用時は前にフードが出るようにする
レンズフード収納時
収納時は逆さまにすればOKだが、リングが回しづらい

レンズフードを取り付ける溝(ネジ山)は定期的に掃除をする

レンズフードはほとんどの場合、レンズ先端の溝にねじ込む形で装着できます。溝にゴミや異物がたまってしまうと、スムーズに装着できなかったりしますし、無理にねじ込んでしまうと、レンズフードやレンズの溝を傷つけてしまうこともあります。

レンズフードの溝の掃除
レンズ側の溝はクロスなどで掃除しましょう
レンズフード側の溝の掃除
フード側の溝にも汚れが貯まりやすいので定期的に掃除しましょう

定期的に溝やネジ山のクリーニングを行い、きれいに保ちましょう。

お手持ちのレンズに合ったレンズフードを見つけよう

入門機以外の単品レンズを買うと、ほとんどの場合レンズとセットでレンズフードは同梱されています。

初心者向けのキットレンズであったり、1~2万円台で買えてしまう、いわゆる「撒き餌レンズ」にはレンズフードは別売りになっていることが多いです。

入門向けのキットレンズでも、数千円で純正レンズフードは購入できますので、ぜひ準備してみましょう。

Canon入門用一眼レフキット標準レンズ EF-S18-55mm F4-5.6 IS STM 用

CanonのEOS Kissシリーズに同梱されている標準ズームのキットレンズ EF-S18-55mm F4-5.6 IS STM 用のレンズフードです。「EW-63C」が純正の品番となりますが、互換性のあるものも多数発売されています。

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Canon入門用一眼レフキット望遠レンズ EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM 用

CanonのEOS Kissシリーズに同梱されている望遠ズームのキットレンズ EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM 用のレンズフードです。「ET-63」が純正の品番となりますが、互換性のあるものも多数発売されています。

Nikon入門用一眼レフキット望遠レンズ AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR 用

NikonのD3000系や5000系シリーズに同梱されている標準ズームのキットレンズ AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR 用のレンズフードです。「HB-N106」が純正の品番となりますが、互換性のあるものも多数発売されています。

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Nikon入門用一眼レフキット望遠レンズ AF-P DX NIKKOR 70-300mm f/4.5-6.3G ED VR 用

NikonのD3000系や5000系シリーズに同梱されている標準ズームのキットレンズ AF-P DX NIKKOR 70-300mm f/4.5-6.3G ED VR 用のレンズフードです。「HB-77」が純正の品番となりますが、互換性のあるものも多数発売されています。

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お手持ちのレンズの品番がわかれば簡単に検索できますので、こちらから検索してみてください。

レンズフードを付ける意味と役割 まとめ

  • レンズフードはレンズの先端に取り付けるお椀のようなカバーのこと
  • 余計な光線を遮ったり、物理的な衝撃を緩和する効果がある
  • 雨や雪などがレンズに付着するのを防ぐ効果も期待できる
  • 見た目がかっこよく見えるため「プロ」っぽく見られる
  • レンズの口径や画角に合ったものを取り付けないと、干渉する可能性がある
  • 初心者はメーカー純正のレンズフードを購入するとよい

レンズフードの大きな効果と言えば、余計な光の映り込みを防ぐことですが、初心者にとってはレンズを衝撃から保護する恩恵のほうが大きいかもしれません。上記を参考にレンズフードの役割を理解し、レンズに合ったフードを準備しましょう。

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