コンパクトデジタルカメラやスマートフォンのカメラと違い、デジタル一眼レフカメラには基本的な持ち方や構え方があります。間違った構え方をしてしまうと「素人感丸出し」で格好悪いだけでなく、とても使いづらかったり手ぶれの原因となってしまうほか、カメラを落としてしまうリスクも…
ここでは、デジタル一眼レフ・ミラーレス一眼カメラの持ち方・構え方について勉強していきましょう。
基本的なデジタル一眼レフカメラの構え方
まず最初に、カメラストラップは首にかけておきながら撮影することを心がけましょう。デジタル一眼レフ・ミラーレス一眼カメラは大きくて手にしっかりとフィットしますので、スマートフォンのように手を滑らせて落としてしまう可能性は低いと言えますが、レンズ交換などの際には落としてしまう確率が高くなります。
構える前に必ずカメラストラップを首にかけて撮影の練習をすることをおすすめします。
次に姿勢ですが、両足は閉じているよりも少し開いた状態のほうが左右のブレが少なくなります。肩幅程度に両足を広げて、しっかりと地面に着くようにします。そして両脇はしっかりとしめます。
右手でカメラのグリップを持ちますが、デジタル一眼レフカメラの構造上、自然に右手がグリップにフィットするかと思います。人差し指はシャッターボタンの前にそえて、中指・薬指・小指の3本で本体をつかむように持ちます。親指はダイヤルやボタンが操作できるように手前に添えます。
左手はレンズのズームやフォーカスの操作をするので、レンズ本体を持って固定しますが、この時横から支えるのではなく、下から包み込むように支えるとカメラが安定し、上下のブレを少なくすることができます。
最後にカメラと額をしっかりと密着させます。しっかり顔とカメラを密着させることで、カメラが安定して手ぶれを起こしにくくなります。「何で私の撮った写真はこんなに手ぶれするのだろう」という理由の一つに、しっかりと顔とカメラを密着させていないことが多くありますので、液晶画面に鼻の皮脂や汗がべっとり付くくらい密着させましょう。
左目で実際の見える景色を確認しながら、右目でファインダーをのぞき、構図を決めたらシャッターボタンを半押しし、ピントを決めてシャッターボタンを押し切ります。
縦構図の場合の構え方は
縦構図にする場合は、カメラを縦方向に構える必要があります。構え方には2通りあり、カメラグリップを上に構える方法と、下に構える方法です。
どちらが有利でどちらが不利ということもなく、ご自分が持ちやすいスタイルを選んでいただければいいのですが、下に構えた方が両脇がしまるので、初心者の方は下に構えたほうが手ぶれが起きにくいと言われています。
グリップを上に構えて撮影する場合は、できるだけ両脇をしめて、左手でレンズの下を固定するように構えてください。
低姿勢での構え方は
低姿勢で撮影する場合は、ヤンキーのようにしゃがまずに片膝を立てた状態にし、その立てた膝に肘を置いて撮影すれば、手ぶれを少なくして撮影することができます。
お化粧が落ちてしまうので、しっかり密着できない場合は
これは女性の方のお悩みとして多いようですが、しっかりと額とカメラを密着して撮影すると、必ず起きてしまうのが、接触する部分の化粧落ちです。
対策としては、「できるだけ薄化粧を心がける」しかなく、特につけまつげ、マスカラ、アイライン、厚いファンデーションなどは避けるようにしましょう。
どうしてもメイクをしなければならない状況下であれば、あえてファインダーをみながらの撮影にこだわらず、ライブビュー撮影に切り替えてしまうのも1つの方法です。
最近のデジタル一眼レフ・ミラーレス一眼カメラは、ライブビュー撮影の性能もずいぶん上がり、特にネックとなっていたピント合わせについても、ファインダーと変わらないレベルまで水準があがりました。メイク落ちが気になって中途半端にファインダーを見るくらいなら、割り切ってライブビュー撮影をしてみましょう。
利き目が左の場合は
世の中では、利き目が右目の人が多く、デジタル一眼レフ・ミラーレス一眼カメラのファインダーも基本的には右目でファインダーを見るような構造になっています。
様々な参考書や解説などでも右目でファインダーを見るように指示してあるのが一般的です。しかし、中には左目が利き目の人もいますので、そんな人はどうすればよいかということですが、やはり利き目と違う目でファインダーを見ても、とても見ずらくなってしまいますので、利き目が左なら左目でファインダーを見るようにしましょう。
管理人自身も利き目が左であるため、ファインダーを見るときは左目で見ています。右目はカメラに隠れてしまうため、外界を右目で確認しながら撮影することはできませんが、その分ファインダーをじっくりと見ることができるので、写真撮影に集中できるメリットがあります。
無理に右目でファインダーを見る必要はないので、自分の利き目でファインダーを見るようにしてください。
そのほかの構え方ポイント
固定されたものに寄り掛かる
ブロック塀や柱など、固定されて動かないものに寄り掛かることでかなり安定します。手ぶれを大きく軽減する効果がありますので、何か寄り掛かれるものがあれば利用しましょう
シャッターを押し切るまで構え続ける
シャッターボタンを押した瞬間に気を抜いてしまうと、手ぶれになります。シャッターボタンはしっかりと押して、撮影が終わるまで構え方を維持してください。
息は止めても止めなくてもよい
撮影中は息を止めた方がよいという意見もあれば、ゆっくり呼吸しながら撮った方がよいという意見もあります。これはどちらでもよいと思いますので、自分のやりやすいスタイルで撮影しましょう。ただ、息がハアハア上がっているときは、一息ついてから撮影しましょう。
デジタル一眼レフカメラの持ち方・構え方 まとめ
- 脇をしめて、両足は軽く開く
- 右手でグリップを持ち、左手は下からレンズを支える
- しっかりとカメラと顔を密着させる
- 縦構図は自分の持ちやすいスタイルで
- 利き目でファインダーを見るようにする
このように構え方をしっかりとマスターすることで、無駄なエネルギーを消費せず、手ぶれの心配も少なくなります。構え方がサマになれば「カッコイイ」ことに間違いなく、初心者でも周りから一目置かれるようになります。まずは構え方をマスターして、撮る姿勢を自分のものにしましょう。