みなさんは上のような写真を見たことはないでしょうか。一昔前、心霊現象や心霊写真が流行った時代、このような写真は「オーブが写っている」と話題になりました。
しかし、こういった写真はフラッシュを使って撮影したときに、空気中のホコリや水分が反射して写る現象がほとんどで、心霊写真でもなんでもありません。ここではオーブが写りこむ原因と対策についてご紹介したいと思います。
湿気やホコリが多い場所ならオーブ写真はどこでも撮れてしまう
肝試しなどは夏シーズンが多く、ジメジメした場所で撮影することも多くなり、結局そんな状況下でフラッシュ撮影をすると、このような写真がたくさん撮影され、一時期は「オーブ」だと大騒ぎされたこともありました。
これは玉響現象(たまゆらげんしょう)と呼ばれ、空気中の水分やホコリが多い場所でフラッシュ撮影を行うと、フラッシュの光に反射して玉ボケのようなものが写りこみます。
フラッシュは遠くには届きませんから、当然近くのホコリや水分だけフラッシュに反射して目立ちます。ピントが合ってない部分はすべてボケるので、あのような丸や多角形のボヤけたものが写ってしまうわけですね。
上の写真は左下や右上に何やら光の写りこみが見えます。緑や虹色に包まれたオーブは縁起がよいとか幸福が訪れるなど、いろいろ話がありますが、これは太陽光など強い光源がレンズに入り込み、乱反射したものが写りこむゴースト現象と呼ばれるものです。
ゴーストと言うくらいですから、お化けの仕業に見えなくもないですが、日中の明るい日差しの上で撮影したものが、緑や赤、虹色の形になって表れるものは、ほとんどがゴーストの仕業と言われています。
よく、白色や緑色の光が写りこむのは安全、赤い色の光が写りこむのは攻撃性が高く要注意など、いろいろと言われていますが、昔のコーティングがされていないオールドレンズほどゴーストが盛大に出てしまい、光の角度や種類によってさまざまな色が再現されるのが原因です。
これ以外に一時期スカイフィッシュと呼ばれる、細長い棒状で、羽がいくつもある高速で移動する謎の生き物がいると話題になったこともありましたが、あれも飛び回る虫が残像になって見えるだけで、UMAでも怪奇現象でもありません。
パワースポットと呼ばれる滝壺の近くや、心霊スポットなどと呼ばれるトンネルや洞窟、ホコリっぽい廃屋などよくオーブが撮影され、霊的なものが出ると勘違いしている人も多いようですが、そのような場所ほど環境的にオーブが写りこむことが多くなるため、いつの間にかそのようなうわさが立ってしまったようです。
フラッシュを使わなければ写りこみは出ない
オーブの写真は怪奇現象でも何でもないので、万一写ってしまっても気にする必要はないですが、せっかくの写真にこのような影が写ってしまうのは見苦しいですね。
この現象はフラッシュの反射なので、フラッシュを使わなければ出ることもありません。フラッシュを使わない夜景などには問題ありませんが、夜間でのフラッシュを使ったスナップ撮影などでは写りこむことが多くなります。
もしフラッシュを使わずに撮影したにもかかわらず、変な球体や本来写るはずのないものが写っていた場合は、もしかすると本物かもしれません。
オーブが写った心霊写真?原因と対策 まとめ
オーブと呼ばれる写真は空気中のホコリや水分がフラッシュによって反射したもので、ピントが合っていないため円形や多角形の白い跡になって写真へ写りこむものです。滝やトンネルの中、廃屋など湿気やホコリが多いところで発生しやすいため、フラッシュを使わないのが一番の対策です。