SDカードの削除・クイックフォーマット・物理フォーマットの違い

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SDカードの削除・クイックフォーマット・物理フォーマットの違い

デジタルカメラで撮影した画像データは、SDカードに保存されるわけですが、たくさん写真を撮ると、カードの空き容量が少なくなってきます。この時みなさんはデータの削除やフォーマットを行うと思いますが、削除・クイックフォーマット・物理フォーマットの違いってご存じでしょうか?

ここでは、SDカードのデータの削除や初期化・フォーマットの違いについてご紹介いたします。

データの削除は、表面上でデータが見えなくなっているだけ

写真データの削除を行うと、画面上ではその画像データを見ることはできなくなってしまいます。仮に全削除をしてしまった場合、全部消えたのと同じですから、写真は一枚も見ることはできず、見た目は何もデータが入ってない状態になります。

しかし、それは表面上(システム上)で単にデータが見えなくなっているだけで、実はカードの中にはまだそのデータは生き残っています。

これは、写真データのインデックスデータ(いわゆる写真の一覧表)だけを削除しただけで、画像データ本体は削除されずに残っているからです。

SDカードが本棚・データが本だと思って考えてみます。私たちが見ているのは実際の本ではなく、どの場所にどんな本が置いてあるかがわかる一覧表だと思ってください。

SDカードのデータの削除

本の一覧表を削除してしまえば、本棚には何もないと思ってしまいますよね。でも実際に本棚まで行けば、本は置いてあります。データの削除は一覧表のデータを削除するだけなので、本自体は無傷なのです。

復元ソフトでインデックス情報だけ復元することができれば、誤って削除してしてしまった画像データを復活させることもできます。

データを削除した後、上書きや削除を繰り返すと復元できなくなる

単なる画像データの削除や、全削除を行ったばかりの状態であれば、復元ソフトを使って容易に復元させることが出来ますが、データを削除した後、どんどん新しい写真を撮っていったり、削除や追加を繰り返していくと、格納されていた以前の画像データが書き換えられてしまいます。

本棚であれば、一覧表から消した本と、新たに追加した本が混ざる状態になり、さらに本を入れる場所がなくなってくると、一覧表から消した古い本から捨ててしまうことになります。

こうなるといくら復元ソフトでも、過去の画像データを呼び戻すことが難しくなりますので、誤って削除してしまったSDカードは、何もしないようにしましょう。

また、何度も部分削除や削除を繰り返すと、インデックス情報と実際のデータの格納位置がバラバラになり、記録できる枚数が減ってきたり、アクセスに時間がかかるようになってきます。

HDDドライブでも同じ現象が起きる

パソコンのHDD(ハードディスクドライブ)でも同様の現象が起きますが、使えば使うほどインデックス情報と実際のデータ格納位置がバラバラになって、アクセスに時間がかかるようになります。

これを解消するのがデフラグと呼ばれるもので、データの並べ替えや整理を行うことができます。いわばデフラグは本棚の整理と言った感じですね。SDカードの場合は、デフラグをしてもそれほど効果がないので、デフラグは不要と考えられています。

フォーマットはそのシステムで使えるようにする初期化作業のこと

フォーマット=全削除 と思っている人も多いようですが、意味合いが少し異なります。そもそもフォーマットとは、そのSDカードがパソコンやカメラで使えるようにファイルシステムを最適化させることを意味します。

実際にはフォーマットをしてしまうと、データも全削除されてしまうため、フォーマット=全削除は間違いではありません。

フォーマットはデータそのものが消えるため、復元が難しくなる

フォーマットはデータの削除とは違い、インデックス情報だけでなく、データそのものを削除してしまうため、一度初期化をしてしまうと復元が難しくなります。ただし、フォーマットの種類は2種類あり、クイックフォーマットと通常のフォーマット(物理フォーマットとも言う)があります。

クイックフォーマットは素早く全削除ができる

クイックフォーマットは初期化と言うよりは、簡単で素早くデータの全削除ができるものと思ってもらえればよいでしょう。フォーマットする時間も一瞬なので、手っ取り早くデータを削除できる方法です。

クイックフォーマットは、表面上インデックスは削除されていますが、画像そのもののデータは生きているので、復元は容易です。

物理フォーマットはカードの全領域を初期化し、カードをリフレッシュさせる

物理フォーマットは、カードそのものの全領域を初期化し、いわゆるお買い上げ時の状態に戻すことを言います。フォーマットする時間もかなり長い時間かかりますが、完全にデータが削除されるため、物理フォーマットをしてしまうと、データの復元はできないと思ってださい

物理フォーマット

物理フォーマットは復元ができない分、すべての領域を初期化するためカードがリフレッシュされます。カスや不良領域もなくなり、記録や録画のパフォーマンスも向上するので、定期的に物理フォーマットをすることをおすすめします。

SDカードのフォーマットは、カメラ側で行うようにしよう

SDカードのフォーマットはパソコンでも出来ますが、必ずカメラ側でフォーマットを行うようにしましょう。

パソコンでフォーマットをしたSDカードや、他のカメラでフォーマットを行ったSDカードでも、問題なく撮影できてしまうケースもありますが、予期せぬエラーが出たり、記録のポテンシャルを発揮できない場合があるので、必ず使うカメラでフォーマットを行うように心がけてください。

SDカードの削除・クイックフォーマット・物理フォーマットの違い まとめ

  • データの削除はインデックス情報(一覧表)を削除するだけで、データそのものは残っている
  • データの削除した直後であれば、データの復元は容易
  • データを削除してから、新たなデータを追加したり、削除を繰り返すと復元は困難になる
  • 何度もデータの削除や追加を繰り返すと、だんだん撮れる枚数が減ってきたり、カードの応答性が悪くなってくる
  • クイックフォーマットは全削除と同じなので、復元は容易
  • こ物理フォーマットを行うと復元は困難となるが、カードがリフレッシュしてレスポンスがよくなる
  • 必ずフォーマットは撮影するカメラで行う

普段からSDカードの削除のみや、クイックフォーマットを多用していると、だんだんとデータ内にカスが貯まってくるので、書き込みエラーや枚数低下の原因になります。きちんと撮影データのバックアップを取った後は、SDカードの物理フォーマットを実施して、カードをリフレッシュさせましょう。

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