カメラを太陽に向けてはいけない理由

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カメラを太陽光や直射日光に向けてはいけないというのは、昔からよく言われてきましたが、なぜ直接太陽を撮ってはいけないのでしょうか?それはレンズが虫眼鏡のようになり、センサーや目を傷つけて壊してしまう可能性があるからです。

ここでは、太陽を直接撮影するリスクについてご紹介したいと思います。

レンズを太陽に向けると、虫眼鏡の実験と同じ現象が起きる

下の写真は望遠レンズを太陽に向けて、キャップを外して三脚に取り付けたものです。

レンズを太陽に向ける

レンズのマウント側(右側)の影の中心を見てみてください。子供のころ一度はやったと思いますが、虫眼鏡を使って紙を焦がす実験… あれと同じ現象になっていますね。

レンズを太陽に向けると、虫眼鏡のようになり危険

カメラのイメージセンサーに同様のことをすればどうなるか… 多分誰でも容易に想像できるかと思います。簡単に言うと、太陽にレンズを向けるとこういうことになるということです。

これの実験当時は冬場の朝でしたが、それでもすごい熱量なので、夏場の日差しが強い時期であれば、火を起こせるんじゃないかと思うほどです。

この現象は望遠レンズ・明るいレンズで起こりやすい

基本的にどんなレンズであっても、太陽に直接レンズを向けることは控えてほしいですが、特に望遠レンズで、F値が小さい大口径の明るいレンズほど気をつける必要があります。

大きい虫眼鏡ほど集光能力が高いと同じで、明るく大口径な望遠レンズほど同様の現象が起きやすくなります。

以前はファインダーで目をやられることが多かったが、最近ではイメージセンサーがむき出しなミラーレス一眼が要注意

一眼レフカメラ時代は、光学ファインダーを見ながら撮影していたため、直接太陽光を目で見てしまうと、集光された光で目をやられてしまうことが多かったのですが、近年のミラーレス一眼では、電子ファインダーとなったため、直接目を傷めることは少なくなってきました。

しかし、ミラーレス一眼はセンサーがむき出しのため、撮影中はもちろん、スタンバイのときでも集光された光がセンサーに当たり続けるため、短時間でセンサーを焼いてしまう恐れが高くなっています。

太陽光の強さや光の当たり具合、レンズの種類にもよりますが、タイミングが合うと数秒でセンサーを焼いてしまう恐れがあります。

どういう時が危険?

自分は「太陽なんて、撮るつもりがないので大丈夫」と思っていても、何かの拍子にレンズに太陽光が入ってしまうことで事故が起こることもあります。自分が撮ってないつもりであっても、以下のような環境のときは要注意です。

景色・野鳥・鉄道など撮影待ちのときは要注意

レンズキャップを外したまま、待機するときが最も危険です。例えば景色や野鳥を撮るとき、通る列車を待つときなど、待機中に偶然太陽が動き、ファインダー内に光が差し込んでくるなど、意図しないタイミングで光が入り込んでくる場合があります。

一瞬のタイミングを見逃さないためにも、レンズキャップを外したままスタンバイする人も多いかと思いますが、待っている間に太陽光が入らないように注意しましょう。

夕暮れ・朝焼け時の長時間撮影も注意を

日の出直後や日の入り直前は太陽光線も弱くなっているため、日中ほど影響は少ないですが、太陽が完全に落ち切っていない中途半端な明るさのときは注意しましょう。特に望遠レンズで太陽をファインダーに入れて撮影するときは、目視で太陽が見えるくらいまでオレンジ色になってから撮影しましょう。

長時間の撮影でもイメージセンサーに影響を及ぼす可能性があるので、撮影しないときはこまめにレンズキャップを装着しましょう。

太陽光でカメラのセンサーや目を守るには

光学ファインダーで太陽を直視しない

カメラのイメージセンサーが焼けても買い替えれば済みますが、人間の目ではそうはいきません。従来の一眼レフカメラの光学ファインダーで、絶対に太陽を見ないようにしてください。一瞬でも目をやられてしまいます。

こまめにレンズキャップをする

イメージセンサーを太陽光から守るには、直射日光を避ける必要があります。カメラの電源を切っていたとしても、イメージセンサーには直接光が当たらないにしても、黒いシャッター幕を焼いてしまい、結局修理となってしまうので、太陽に向けた時点でアウトになります。

最も効果的なのはレンズキャップなので、こまめにキャップをするようにしましょう。一瞬のシャッターチャンスが来た時に「いちいちレンズキャップを外していられない」人は、ハンカチやタオルでレンズの前を隠すだけでも効果があるので、ぜひ試してみてください。

カメラを太陽に向けてはいけない理由 まとめ

  • レンズを太陽に向けると、虫眼鏡の実験と同じことが起きる
  • 望遠レンズで明るい大口径レンズの場合は特に要注意
  • 風景や野鳥撮影などで、撮影待ちの待機時が要注意
  • 夕焼け・朝焼け時も中途半端に太陽が高い位置にあるときは危険度が増す
  • 光学ファインダーで太陽光を直視しないことが大切
  • こまめにレンズキャップをするか、レンズ先端に布などをかぶせておくとよい

日中の太陽をなかなかファインダーの中に入れて意図的に撮影することはないと思いますが、意図しないときでも太陽がレンズに入り込んでくる時があり、そのときが大変危険です。日頃から対策をしておき、目やセンサーを傷めないように注意しましょう。

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