写真撮影の三分割法(三分割構図)

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三分割法(三分割構図)は、写真撮影をするうえでは最も基本的な構図の考え方で、初心者の方が最初に覚える構図としても最適な構図パターンです。使う機会がとても多く、とりあえず三分割法だけでも覚えておくと、構図の考え方が今までと変わるようになります。

ここでは初心者の基礎となる三分割法についてご紹介いたします。

三分割法(三分割構図)とは

三分割法(三分割構図)とは下の図のようにフレームを三分割し、赤い線上や線が交わる赤い点の場所に被写体を配置したり、構造物の境界を配置したりする考え方です。要するにど真ん中に主題や被写体を配置することを避ける構図ですね。

写真撮影の三分割法(三分割構図)

構図をあまり考えないで撮影する人は、ほとんどの場合、ファインダーのど真ん中に被写体(主題)を合わせて撮影しがちになります。ど真ん中に被写体を配置する方法は日の丸構図と呼ばれ、列記とした構図パターンのうちの1つではあるものの、何でもかんでもど真ん中に配置すればよいというものではありません。

被写体や境界を三分割法に基づいて配置すると、自然でバランスのとれた写真になることが多く、単に配置を真ん中からずらすだけでも大きな効果が期待できます。

普段から被写体を真ん中で捉えている人は、この三分割法を考えながら構図を考えてみましょう。

撮りたいものをファインダーの真ん中にするのではなく、線が交わるポイントへ配置するのが三分割法の基本的な考え方

主題となる被写体を4つの点のどれかに配置する

まずは下の写真を見てみましょう。ハスの花をど真ん中にして撮影しました。これはこれで悪くはありませんが、何となく花が写っているだけの写真に見えます。

平凡な日の丸構図
ハスの花がメインなのはわかりますが、何となく中途半端ですね

では次に、花の位置を3分割法に基づいて左下に移動させてみました。花が左下に移動することで、右上にスペースができました。ほかの花が咲いている様子も、ぼけながらよく映るようになったため、華やかさや奥行き感も上がったように見えるのではないでしょうか。

花の位置をずらして三分割法にする
花の位置を少しずらすだけですが、まとまりの良い写真になります。

これとは別に、景色を見る人の写真について考えてみましょう。

人の配置も三分割法を意識する

どちらも仲良く景色を見る二人を撮影したものですが、左の写真は人物を真ん中に配置しているため、何が主題なのかよくわからず中途半端に見えます。一方左の写真は人物を右下に配置したため左上に大きなスペースが生まれ、山の雄大な景色を眺めている2人の姿が想像できます。

このように主題となる被写体を4つの交わる点のどれかに配置するだけで、非常にバランスよい写真になりますので、積極的に意識するようにしましょう。

景色の境界を線上に合わせる

風景などを撮影する場合は、景色の境界を線上に合わせるとよいでしょう。

それでは、下の写真を見てください。

中途半端な風景写真

青い空と高原の美しい風景ですね。これでも写真としては問題ないのですが、緑が主題なのか、それとも青い空をメインにしたいのか、とても中途半端な構図と言えます。

境界線をずらすことで、メインの被写体をはっきりさせる

空と地面の境界線を上にずらしました。3分の1が空で、3分の2が地面です。こうすることで地面がメインとなり、鮮やかな田園風景が広がる美しい写真になりました。

三分割法の写真

今度は空と地面の境界線を下にずらしました。3分の1が地面で、3分の2が空です。こうすると空がメインとなり、青い空をバックにこいのぼりが泳ぐ様子が目立つようになります。

縦構図でも三分割法が使える

三分割法は縦構図でも同じように適用できます。海や空を3つに分割して配置するようにしましょう。

カメラによっては液晶画面やファインダーに補助線が表示できる機能がある

カメラの種類によっては液晶画面やファインダーに補助線が表示できる機能があります。液晶画面や電子ファインダーの場合はライブビュー撮影時及び再生時に9分割の線の表示をON/OFFできる設定があるかと思いますので、撮影時の構図の確認や、撮影後の構図の確認に便利です。

また以前のデジタル一眼レフカメラは、補助線が刻印されているフォーカシングスクリーンを購入して、レフ板の中に埋め込んで交換したものですが、技術の進歩により最近のデジタル一眼レフカメラは、設定でファインダー内に補助線を表示したり消したりできるようになりました。(すごい進化ですね)

一眼レフカメラでも設定でファインダー内に線を出すことができる機種もある
一眼レフカメラでも設定でファインダー内に線を出すことができる機種もある

ファインダーに補助線を表示させると、構図の確認や水平撮影のガイド代わりにもなってとても便利です。デジタル一眼レフカメラのファインダーグリッドは四分割されているものが多いので、構図確認は目安程度に行いましょう。

三分割法(三分割構図) まとめ

  • 三分割法は構図の初歩であるが、使う機会がとても多いので実用的
  • 三分割法はフレームを縦と横にそれぞれ三分割し、配置する考え方
  • 初心者の人はどうしても被写体を真ん中に配置する撮影が多い
  • 主題となる被写体は、線が交わる4つの点に配置するとよい
  • 景色の境界は線の上で合わせるとよい
  • カメラによってはグリッドが表示できるので利用するとよい

このように三分割法は基本中の基本である割には、実用性が非常に高い構図であることが言えます。今一度ご自分が今まで撮った写真を見返してもらい、どんな構図で撮っていたか確認してみましょう。そしてこれからは三分割構図を頭の中にいれながら撮影してみてください。

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