写真の構図とは

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みなさんはカメラで写真撮影するとき「構図」について考えたことはありますか。何も考えずに撮影する場合と、構図を考えながら撮影するとでは、撮れた作品に大きな違いが出ることもあります。平凡な写真を脱出するうえでも構図の考え方はとても大切です。

ここではデジタル一眼レフカメラにおける構図について考えてみましょう。

写真の構図ってどういう意味

構図と一言に言われても、何だか漠然としていて難しいと考えている方が大半だと思いますし、そもそも構図ってなんぞ?と思っている方も少なくないかと思います。まずはカメラ撮影における構図について少しお話しておきましょう。

写真の構図とは

まず構図を広辞苑で調べると、下記のように説明されています。

構図とは、絵画・写真などで芸術表現の要素をいろいろに組み合わせて、作品の美的効果を出す手段

言ってみればお弁当や料理の盛り付けと同じですね。限られた材料の切り方や盛り付け方などで、美味しそう、美しく見せる手段のことです。

これを写真撮影に言い換えると、被写体のバランスや配置取りなどをセンス良く撮影して写真にすることという意味になります。

プロカメラマンや写真集などに掲載されている感動的な写真や迫力ある写真なども、もちろん機材や環境なども優れていますが、上手な構図で撮影されている場合が大半です

言い方を変えれば、日常の平凡な景色でも、機材がしょぼくても、構図を考えることで迫力ある感動的な写真に仕上がることも可能なのです。

構図は写真撮影においてはとても大切であり、センスやバランスよく被写体を

写真に収めるかで、出来栄えが変わってくる

構図はどのように考えればよいのか

お弁当の盛り付けとは違い、写真撮影においては人様のものの配置や組み合わせを勝手に変えるわけにもいきませんし、邪魔だといって自然なものを勝手に除去したり、組み替えてしまうことは許されません。

今ある状況を変えずに、自分自身が動いて構図を変えるしかありません。(自分の家や自分のものであれば別ですが・・・)

それでは、下の写真を見ながら考えてみましょう。

自転車の構図

街を歩いていたら古い自転車が置いてあったので、思わず写真を撮りました。この構図は初心者の人や、構図のことをあまり考えない人が撮りがちな「日の丸構図」であり、それを横から撮った写真です。確かに自転車というのは分かりますが、単なる自転車を撮った… としかありません。

では、自転車の位置はフレーム中央のままにして、違う角度から撮影してみるとどうなるでしょうか?

角度を変えてみる

自転車の様子がよくわかるようになり、建物の雰囲気も出るようになりました。

それでは次に、自転車が少し右側になるように撮影位置をずらしてみました。

自転車の位置を変えてみる

確かに自転車が主題であることに変わりありませんが、自転車の目立ち方が少し控えめになり、自然な感じにまとまりました。

最後に、撮影する場所を自転車の後ろ側に変えてみました。

自転車の一度構図を変えてみる

少しアングルを低くして、自転車の位置も右下に配置しました。これから自転車がどこかへ出発するような物語が生まれ、建物の様子もよくわかるようになりました。このように1つの被写体でも撮影位置や角度を変えるだけで、全く違う雰囲気の写真になります。

これが構図の考え方であり、どのようなアングルでどう配置して撮影するかをあれこれ考えるのも、写真撮影の楽しみ方の1つですね。

構図の変え方は何通りかありますが、簡単に構図を変える方法をいくつかリストアップしてみました。

  • カメラの向きを変える
  • 自身が移動してカメラの位置を変える
  • 撮影するモノの配置を変える(自分の所有物の場合)
  • レンズを交換、または焦点距離を変えて写る範囲を変える
  • 撮影後にトリミング(切り取り)をして整える

このように自身が動いたり、ファインダーに写る範囲を変えることで、同じ被写体でも構図を変えることができるようになります。

スマホでの撮影者でよく見かけますが、撮りたいものを見つけると、近寄っていってシャッターを切り、撮った画面を確認することもなく、次の被写体に向かってスタスタと歩いていく姿を見かけます。何も考えずに単にシャッターを押して撮っているだけの状態なので、後で撮った写真を見ても「つまらない」「感動もない」ということになってしまうでしょう。

構図の種類

撮影に慣れた人や、構図の基本がわかっている人は自己流の構図で撮影している人もいらっしゃいますが、構図の基礎がわかっていない方は、まずは基礎的な構図について頭の中に入れておくようにしましょう。構図には以下のような種類があり、リンク先にて詳しく解説していますのでチェックしてみてください。

どんなシーンでも1つの枠にはまるわけではない

上記のようにカテゴリー分けされた構図というものがありますが、「このシーンは絶対にこの構図でなければならない…」というような決まりはありません。答えは1つではありませんから、撮影前にあれこれ考えて撮ることで、自然と構図を頭に入れることになりますし、同じ被写体でもいろいろ条件を変えて撮影してみることも大切です。

カメラ構図
構図に正解はないので、自己流でいろいろ撮ってみるのも面白い
カメラ構図

また、上手な人の写真を見てみるのもよいでしょう。これはどんな構図になっているかを想像しながら作品を見ることで、「こんな撮り方があったんだ」「自分も今度同じことをしてみよう」と思うようになります。

構図とは まとめ

  • 構図を理解するとしないとでは、作品の出来栄えに大きな違いがある
  • 構図を変えるには、被写体の配置を変えるか、自身が動くかのどちらかである
  • 構図にはいくつかのカテゴリがあり、シーン別に基本的な構図がある
  • 構図の答えは1つではないため、いろいろ考えて何枚も撮るのがよい
  • 慣れてきたら自己流の構図を考えて撮影してみるのも楽しい

素人写真を脱出するには、構図を考えてカッコイイ配置で撮影するのが近道です。型にはまる公式というのはなく、同じ風景やシーンでもアングルや角度、撮影場所を何度も変えてたくさん撮影し、後で確認することで思わぬ収穫があったり「おっ!これいいじゃん!」と思う写真が出来上がっているかもしれません。上記を参考に構図について考えるようにしましょう。

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