曲線構図は、その他の通り曲線に重点を置く考え方で、アルファベットのS字やC字に似せることから、別目アルファベット構図とも言われています。曲線構図は柔らかい印象を感じられるだけでなく、遠近感や奥行感を強調することもできます。
ここでは曲線構図について考えていきましょう。
曲線構図とは
曲線構図とは、下の図のようにフレームの中に曲線的なものを配置する方法で、アルファベットのSの字やCの字を入れるような感じで配置を行います。実際には下の図のような綺麗なアルファベットではなく、曲線的なものが連続で流れるものはS字構図、フレームの一部にカーブが配置されているものはC字構図などと呼ばれています。
曲線的なものがあれば、それをフレームに入れて主題にしてしまおう
下の写真のように道路はS字構図にはうってつけの題材です。山道もそうですが、カーブしたジャンクションや陸橋なども、体裁よく曲線構図にすることでまとまりが良くなります。
曲線構図の写真をいつくかご紹介しましたが、どれも流れや奥行き感が表現されていますね。
C字構図はテーブルフォトなどに有利
C字構図はテーブルフォトなどによく使われています。まずは、下の写真を見てください。
トマトとたまご炒めの写真ですが、何も意識せずに日の丸構図で撮ったものです。料理の写真というのはわかりますが、何となく平凡で真ん中にお皿と料理が写っているだけですね。
今度は同じ写真を斜めから撮影し、ライティングも考えてお皿を切り取りました。どちらが美味しそうに見えるかと言えば、こちらの写真ではないでしょうか。テーブルフォトの場合、お皿を全部写すより、端を切り取って写した方が見栄えがよくなります。この時のお皿の縁を見てみると、見事にCの字になっています。
円でできているものは、円全体を写さずに切り取って撮影してみるとカッコよくなります。
曲線構図 まとめ
- アルファベットのS字やC字をフレームに入れて表現するのが曲線構図の考え方
- 曲線的なものは、道路や川、曲線でできた建物などが被写体になる
- くねくねしているものを見つけたら、それをメインに配置を考えるとよい
- 円でできているものは、全体を撮るより切り取って撮った方がバランスがよくなる
曲線構図は普段見慣れているものなので、写真撮影の場においては見落としがちな被写体です。インパクトさは低いものの、上手に取り入れて撮影することで、曲線構図の楽しさが感じられると思いますので、曲がりくねったものを見つけたら積極的に撮影してみてください。