カメラバッグの種類と選び方

※記事内にアフィリエイト広告を利用しています

一言にカメラバッグといっても、たくさんの種類や大きさがあります。目的や持ち運ぶ機材の量、用途によっても大きく変わってきますし、選び方を失敗するととても使いにくかったりと、簡単なようで難しいのがカメラバッグ選びです。

たかがカメラバッグと思わず、自分にピッタリのものを見つけることが大切、ここでは代表的なカメラバッグの種類について勉強していきましょう。

カメラバッグの種類

バックパックリュック

カメラ用のリュックは、見た目は一般的なバックパックリュックと変わりありませんが、カメラを保護して収納できるような作りになっています。

このようなタイプは完全に背負うタイプなので両手が使えるのが特長です。リュックタイプは長時間の徒歩での移動や山歩きなどに向いていますが、頻繁にカメラを出し入れしたりするのは不向きです。

大きさは様々なサイズがあり、小型のものはカメラやレンズ、アクセサリなどを収納する部分しかありませんが、中・大型のものになると一般的な旅行の荷物とカメラを同時に収納できるものもあります。またバッグパックタイプは、小型の三脚を装着できるような構造のものもあります。

本格ハイキングや登山、旅行などとにかく移動量が多いときには是非用意して欲しいバッグです。

スリングバッグ・メッセンジャーバッグ

スリングバッグやメッセンジャーバッグは見た感じはリュックやショルダーバッグのような形をしていますが、タスキのように斜めがけで固定するため、普段は背中で固定しているバッグ部を必要なときにくるっと前へ持ってくることができます。

バックパックのような機動力と、ショルダーバッグのような出し入れのしやすさを両立したハイブリッドのようなバッグです。普段の移動はカバンの中へカメラを収納しておき、撮影したい場面でサッと取り出せる便利さが売りのバッグです。

小型のものは街歩きや自転車移動にも便利ですので、用途に合った大きさのものを選ぶといいでしょう。製品の特性上、大型化することが難しいので、一度にたくさんの機材を入れることは苦手です。

ショルダーバッグ

ショルダーバッグはカメラバッグの中では最もポピュラーで、販売されている種類やデザインも豊富です。カメラバッグといえばこのタイプをイメージしている方も多いとは思いますし、初心者の方でも最低1つは持っておきたいバッグです。

最も一般的なものは標準レンズをつけたカメラ+交換レンズを1~2つ収納できるタイプです。最近ではカジュアルなタイプや高級タイプの革張りカメラバッグもあり、カメラバッグとは思えないデザインのものが増えてきました。大型タイプになると大容量で収納量も豊富にできることから、車などの後方スペースやトランクなどにも入れて、そこから機材をチョイスすることもできます。

大型のものほど収納量は増えますが、移動となると肩への負担が大きくなるため、長時間の移動には向かなくなります。お出かけ用なら小~中型までのものにしましょう。

カバンからスッと出せる便利さと携帯性で、ちょっとした街歩きやお出かけなどには、なくてはならないバッグです。

トップローディングスタイル

トップローディングカメラバッグは、カメラを縦(レンズを下向きにそのまま入れる)向きに入れるタイプのバッグです。

一般的にはショルダータイプのように肩からかけたり、ウエストバッグのようにおなかで支えて固定するようなタイプが多いです。

主に過酷な環境下で頻繁に撮影する方向きで、ハードな山歩きやクライミング、頻繁にカメラを出し入れしながらホコリや雨などからカメラを守りたい時などに有効です。

移動しながら撮影するけど、使わないときはすぐにしまっておける便利さで人気があります。環境の変化が激しい山歩きやバイクツーリングなどにもお勧めです。

ウエストバッグ

ウエストバッグは腰で支えるタイプのカメラバッグで、両手が使える上、撮りたい時にサッと取り出して撮影できる便利さが売りのバッグです。肩への負担が少ないのもメリットの1つです。

ハイキング・街歩き・自転車・ツーリングなど移動しながらの携帯によく使われます。容量と耐荷重の問題から、大型の機材や本格撮影機材を入れるには向きません。また、腰の前や横に機材が収納されるため、状況によっては少し邪魔に感じることもあります。

近年ではスリングタイプやメッセンジャーバッグが主流になりつつあるため、ウエストバッグの需要は少なくなる傾向です。

小型のカメラ本体と交換レンズ1本程度と、あまりたくさんの機材を持たずに手軽に撮影を楽しみたい方にはとても便利なバッグです。

トートバッグ

カメラ用トートバッグ

以前はこのようなタイプのバッグが少なかったのですが、カメラ女子が増えてきた影響からか、トートバッグタイプのカメラバッグもたくさん見かけるようになりました。

ジャンルとしてはショルダーバッグに近い形ですが、見た目はカメラバッグに見えないお洒落なデザインが多く、肩にかけられるものから、手提げにして使う小型なものまでたくさんのラインナップがあります。

実用性というよりは、見た目重視のバッグと言えますので、本格撮影ではなく、他の荷物も含めて街歩きやお出かけに一眼も持ち歩くというスタイルで使われます。

大半は女子向けの商品ですが、家族連れのお母さんにもおすすめです。

カメラポーチ

カメラポーチは主にコンパクトカメラ向けのポーチということで発売されていますが、最近ではマイクロ一眼・ミラーレス一眼用としてのポーチバッグも発売されています。

本格撮影ができるデジタル一眼レフや、ズームレンズを搭載したミラーレス一眼には向きませんが、薄いパンケーキレンズ等を装着したミラーレス一眼をお洒落にしまうことができるので、あれば便利なポーチです。

小ささが売りのポーチであるため、アクセサリーはクロスや予備の電池が収納できる程度で、交換レンズなどは収納できません。

ボストンバッグタイプ

大型のボストンバッグは旅行用や遠征で用いられ、カメラや身の回りのものを一緒に入れて移動ができる大型のカメラバッグです。

リュックタイプとは違い、ボストンバッグタイプは地面に置いたりする機会が多いときにおすすめ、バスや鉄道、自動車での移動などにも向いており、置いたままカメラやレンズも取り出しやすいので、機材にアクセスしやすいメリットがあります。

ボストンバッグと一緒に、小型のカメラバッグを用意しておけば、旅先で必要な機材だけを取り出して身軽に撮影もできますので、拠点用としても便利です。

キャリーバッグタイプ

キャリーバッグタイプは機材やレンズをたくさん準備し、海外等に遠征する場合などに良く使われる、プロやハイアマチュアの方用のキャリーバッグです。

見た感じは旅行用のローラーキャリーバッグですが、中にはたくさんのカメラやレンズを収納できるようになっていて、カメラ専用のキャリーバッグになっています。

価格も数万円~と高いものが多いですが、本格的なカメラやレンズを準備して海外等に出る場合はこれくらいのものが必要になります。

まあ初心者の方には必要のないものなので、こんなものもあるんだ~・・・程度で。

インナーケース

インナーケースやインナーバッグはカメラやレンズを保護するクッション付きのボックスで、言わばカメラバッグの中身だけのものをいいます。インナーケースがあれば普段使っているお気に入りのバッグをカメラ用バッグに変身させることができます。

カメラ専用ではないバッグは、カメラやレンズを保護するような仕切りや外枠が内蔵されていないため、そのまま入れて持ち運んでしまうと、移動時の揺れや外部からの衝撃により、機材が破損してしまう恐れがあります。

インナーケースはカメラバッグの中身だけなので、お使いのバッグに適合する大きさのものを選べば、インナーケースごとすっぽりバッグに入れることで、どんなバッグでもカメラバッグにすることができます。

カメラバッグを選ぶポイント

カメラバッグを選ぶポイントはいくつかありますが、大きくは自分の持っている機材に合ったものを選び、且つ用途に合わせたものを数種類準備することが理想です。

これもレンズ沼と同じで、「この用途にはこれがいい」「アレを撮影するときはこのバッグ」と、毎回用途にぴったりなバッグを準備していては、バッグがいくつあっても足りなくなるので、ある程度絞って妥協することが大切です。

まずは持っているカメラ・レンズのチェック

カメラバッグを選ぶ前に、ご自分の持っているカメラやレンズ、アクセサリ類の大きさや量などをチェックしてみましょう。

自分の機材を知らずに闇雲にカメラバッグを選んでしまうと、バッグが小さすぎてカメラやレンズが入らなかったり、逆に大きすぎてぴったりフィットしなかったりなど、買ってから後悔するケースもよくあります。

初心者の方であれば、カメラ本体に標準レンズが1本、あるいは望遠レンズがもう1本くらいのラインナップではないかと思います。

カメラ本体もフルサイズ一眼かAPS-Cサイズ一眼、さらに小さいフォーサーズ規格のカメラによっても大きさが変わりますし、それに付帯するレンズもセンサーサイズによって大きさが異なります。

最低でもカメラのサイズ(縦×横×奥行)、レンズのサイズ(直径×長さ)の2つは押さえておくようにしましょう。

カメラやレンズ以外に何を入れるかも考えておく

カメラバッグに入れるものはカメラやレンズだけではありません。撮影する場所や時間、撮影対象によっても、一緒に持っていかなければならないものもあります。カメラやレンズ以外にカメラバッグに納めなければならないものを挙げてみました。

  • 予備のメモリーカード
  • レンズフィルターやレンズフード
  • 予備のバッテリーや充電器、モバイルバッテリーなど
  • クリーニングクロスやブロアー、ブラシなどのお手入れキット
  • リモートレリーズ、ストロボなど
  • 三脚や三脚座、クイックシューや取り付け器具、工具など
  • ノートパソコンやタブレットなど
  • ライトや虫よけ、飲料や食べ物などの生活品

小物類は、1つ1つはたいして大きくありませんが、あれもこれもと入れてしまうとかなり場所を取ります。泊りがけで遠くへ遠征する場合は、バッテリーや充電器、編集用のパソコンなども持っていくことも想定されますし、カメラ関係以外のものを入れるスペースも必要になります。

ちょっとしたお出かけや撮影程度であれば、最低限のアクセサリで済みますが、行先や場所によってはいろいろなものを入れることも考えられますので、持っているアクセサリー類もチェックしてみましょう。

撮影用途を考える

お手持ちのカメラやレンズの大きさ、アクセサリーの数をチェックしたら、どんな用途でカメラを持ち出すかを考えてみましょう。

例えば、車から降りてすぐ撮影するような環境であれば、移動性に優れたバッグを準備する必要はないですし、街歩きでお洒落に歩きたいのに、登山をするようなバックパックを背負っていては場違いです。

バイクでツーリングに行くのにキャリーケースを持ってくる人もいないと思いますし、雪山登山するのにトートバッグを持ってくる人もいないでしょう。

まずは、自分がどんな用途でカメラを持ち運ぶかを想像し、一番使うであろうシーンを考え、まずはそれに合わせたカメラバッグを1つ準備してみるとよいでしょう。

用途についてはカメラバッグの種類で詳しく説明しているので、チェックしてみてください。

カメラバッグの機能性をチェック

用途が決まり、どんな種類のカメラバッグにするか決めたら、以下の点についてもチェックしてみましょう。

取り出しやすい構造になっているか

カメラバッグを扱ううえで、これが最も重要なポイントです。カメラバッグは移動しながらや、立ったままカメラやレンズを出し入れする機会も多く、いかに素早く簡単に出し入れできるかどうかが、カメラバッグの使い勝手の良さに直結します。開口部が広く、機材が取り出しやすい構造になっているかどうかはしっかりチェックしておきましょう。

インナーケースの仕切りが柔軟に移動できるかどうか

カメラバッグの多くはインナーケースが内蔵されており、カメラやレンズを包み込むように保護ができるようになっています。インナーケースは仕切りがマジックテープなどで移動できるよう構造になっているものが多く(お弁当のおかずとご飯を分ける仕切りのようなもの)、仕切りを動かせる範囲が多いほど、ご自分のカメラやレンズに合わせてぴったりの部屋を作ることができるようになります。

インナーケースの仕切りの自由度がどれくらいあるのかは、自分の好みにバッグの中身をカスタムできる目安となりますので、ぜひチェックしておきましょう。

アクセサリ類などを入れるポケットなどが多いかどうか

撮影はカメラとレンズ以外にも、さまざまなアクセサリ類が必要になります。ブロアーやクロスなどがサッと取り出せるようにポケットがたくさんついてるかどうかなど、小物をたくさん収納できるバッグだと、撮影のレスポンスがよくなります。

主なカメラバッグメーカーは?

正直カメラバッグのメーカーはたくさんあり、小さいメーカーを含めると数えきれないほどになります。ただ、デザインや見た目にこだわってしまい、機能性が悪いものもたくさんあります。

ここでは、一般的に大手と呼ばれる代表的なカメラバッグメーカー3社をご紹介いたします。この中で選んでいただければ、まず失敗することは少ないと思いますので参考にしてみてください。

HAKUBA(ハクバ写真産業株式会社)

ハクバは日本の代表的なカメラアクセサリメーカーで、カメラバッグはもちろん、レンズフィルターや簡易防湿庫であるドライボックスなど、カメラをやっていて知らない人はいないくらい有名なメーカーです。2020年には三脚メーカーであるベルボンを吸収し、現在ではブランド名はそのままでハクバが販売や修理も手掛けています。

とにかくハクバの製品はコストパフォーマンスがよく、初心者の方でも手が届きやすいので、迷ったらハクバのカメラバッグを選んでみてはいかがでしょう。

Lowepro(ロープロ)

ロープロはアメリカのカルフォルニア州に本社を置く老舗カメラバッグメーカーで、前身はアウトドア用品メーカーであったため、過酷な環境下でのハイキングや登山用のカメラバッグに特化した商品が特徴です。

現在はプロやハイアマチュア向けのアウトドア用のバックパックはもちろん、街中やお出かけにも使えるスリングやショルダータイプなど、ニーズに応じたたくさんの種類のカメラバッグが発売されています。価格はやや高めですが、価格以上に満足度は期待できます。

Manfrotto(マンフロット)

マンフロットと言えば、イタリアの三脚や雲台メーカーをイメージするかと思いますが、意外にもカメラバッグの評価も高く、特にバックパックや小型のショルダーバッグが得意です。ビジネスシーンでも使えるような黒を基調としたデザインも人気で、ハイキングなどのアウトドアから街中のお出かけなど、あらゆるシーンに使えます。

初心者向けの手ごろなカメラバッグもたくさん出ている

主なカメラバッグメーカーとしては、上記3つを挙げさせていただきましたが、初心者向けの小さいタイプであれば、たくさんのメーカーからさまざまな種類のものが発売されています。

いきなり大手ブランドのバッグは手が届かないという方は、初心者向けの小さいバッグも検討してみましょう。

カメラバッグの種類と選び方まとめ

  • カメラバッグの種類だけでも10種類ほどある
  • カメラバッグを選ぶ前に、自分の持っているカメラやレンズをチェック
  • カメラやレンズ以外にもどんなアクセサリを持っているかをチェック
  • まずはメインとなる撮影用途を考え、それに合わせて1つ目のカメラバッグを選ぶ
  • 構造や仕切りの移動、アクセサリ類が豊富に入るかなどをチェック
  • 初心者は大手3メーカーの中から選ぶと失敗も少ない

カメラバッグは多種多様に発売されているため、これだというものを見つけるのは大変かと思いますし、1つでどんなシーンでもこなせるオールマイティなバッグも存在しません。まずは一番使う用途に的を絞ってカメラバッグ選びをしてもらえればと思います。

タイトルとURLをコピーしました