デジカメの充電は、専用の充電器にバッテリーをセットし、家庭用のコンセントで充電する方法が一般的で、長期遠征となるとたくさんのバッテリーを持っていくことが多かったと思いますが、最近のデジカメはUSB経由で充電できる機種も多くなってきています。ここではモバイルバッテリーやUSB充電器を使ったカメラの充電についてご紹介したいと思います。
以前は専用の充電器でしかバッテリーの充電はできなかった
一眼系カメラの充電と言えば、本体を買ったときに付属している専用の充電器にバッテリーをセットし、コンセントで充電した後カメラにセットして使うのが一般的です。
現在でも多くのデジタルカメラや一眼レフ、ミラーレス一眼カメラなどは充電器が付属されており、充電器を使ってカメラのバッテリーを充電できるようになっています。
2019年ごろからUSB経由で直接カメラに充電できる機種が増えてきた
デジカメの本体にはUSB端子がついており、以前の一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラはこのUSB端子とパソコンなどをケーブルで接続することにより、カードや本体の写真データをパソコンに転送したり、パソコンのデータを書き込んだりできる、いわゆる「通信用」として使われていました。
ところが最近発売されている一眼系カメラは、スマートフォンやノートパソコンと同じように、USB経由で充電できる機種が増えてきており、USB端子につなげば通信も充電もできるようになってきています。もちろん付属の充電器でも充電できますので、充電の選択肢が増えたということになりますね。
Canon系一眼で初めてUSB充電に対応した機種は2018年に発売されたEOS-Rで、その後の機種にはUSB充電が一部の廉価機種を除き標準搭載されました。その後2020年にはEOS-R5やR6など、起動したまま電源供給できるUSB給電が可能となる機種が登場してきます。
コンパクトデジカメは、USB端子やDC電源に直接ケーブルをつないで充電するタイプもあります。
デジカメをUSB充電できるメリット
バッテリーを取り出して充電する手間が省ける
バッテリーをカメラから取り外し、充電器にセットしコンセントにつなげ、充電が終わったらコンセントから外してバッテリーをカメラに取り付ける・・・ 充電頻度が多い人ほど、この作業は面倒です。
USB充電ならカメラにバッテリーをセットしたままケーブルを挿すだけなので、手間も不要で素早くカメラを充電できます。
モバイルバッテリーなどを使えば電源のない場所でも充電できる
USB充電の中で、最もメリットとしての恩恵が大きいのは、外部電源で充電できることでしょう。出かける直前にバッテリーの電池が少ないことに気がついても、外部電源があれば、移動中などでもカメラを充電できますね。
例えば車の中にUSBシガー電源があれば、そこからカメラを充電することもできますし、モバイルバッテリーがあればカメラを使わない移動中でも充電が可能です。移動時間がかなりある場合は、たくさんのバッテリーを準備しなくても、移動中の充電を繰り返せば最悪バッテリーは1個でも何とかなりますね。
ハイパワーな外部電源を使えば、充電だけでなく給電も可能なカメラもある
ハイパワーなUSB-PDなど、強力なモバイルバッテリーや外部電源を使えば、給電しながらの撮影も可能です。この場合は外部電源から電力を供給するため、カメラのバッテリーは全く減りません。長時間の動画撮影などに効果を発揮します。
無駄な荷物が減る
長期の撮影の場合は充電器を持っていかなくてはなりませんが、USB充電ができればスマホなどの充電器が代わりの役目をしてくれる場合があるので、無駄な荷物が減りますよね。
カメラをUSB充電・給電するときの注意点
外部電源の条件によっては充電・給電が出来ないので注意
これはスマホやタブレットの充電と同じで、充電器や充電ケーブルのスペックにより、正しく充電・給電できなかったり、充電時間が遅くなったりします。
デジカメの場合はスマホよりも大きなパワーのバッテリーが搭載されているため、USB-PDに対応した外部電源が必須となります。
USB-PDのPDとは「Power Delivery」の略で、電力供給の規格のことを言います。従来のUSB充電の規格では、最大で7.5Wまでの出力しか出すことが出来ませんでしたが、PD規格になると最大で100Wまでの出力が可能になり、大きなバッテリーでも短時間で効率よく充電することができるようになります。
メーカーによって違いがあるものの、バッテリーの充電にはおおむね15W以上の出力、カメラ自体に給電しながら使うには30W以上、推奨は60W以上のUSB-PD(タイプC)とされています。
外部電源の出力が足りないと、充電はできるけれど給電はできない、または充電もできないという事態になってしまいますので、お手持ちのUSB充電器やモバイルバッテリーがカメラの充電に使用可能か確認してみましょう。
また新たにUSB充電器やモバイルバッテリーを購入する場合は出力が大きいものかどうかチェックしてみて下さい。
※すべてのカメラがUSB給電できるわけではありません、起動中の給電ができる機種はおおむね2020年以降に発売された一部機種で、そもそも給電ができないカメラも多いので注意しましょう。詳しくはお使いのカメラの取扱説明書などをチェックしてみてください。
バッテリーの種類によっても充電できない場合があるので注意
そのカメラや外部電源がUSB充電に対応していても、バッテリーが対応していないと充電できないことがあるので注意しましょう。
例えばCanonの一眼系のバッテリーで「LP-E6」と「LP-E6N」と「LP-E6NH」があります。LP-E6NはLP-E6の後継機種でほぼ同じ仕様ですが、LP-E6はUSB充電非対応となっており充電することができません。古い機種やバッテリーを持っている人は要注意です。
USBケーブルがしょぼいと充電できない場合があるので注意
そのカメラや外部電源がUSB充電に対応していても、接続するUSBケーブルがPD対応になっていないと充電できないことがあるので注意しましょう。
特に100円ショップに売っているものや、格安で購入したUSBケーブルは15Wや60W充電などに対応していない場合が多く、接続してみたけれど使えないということもあります。
管理人おすすめのカメラ充電用モバイルバッテリー
ここでは管理人おすすめのカメラ充電用モバイルバッテリーをご紹介いたします。
管理人おすすめのカメラ充電用USBシガーソケット
移動中に車の中でUSB充電をするのに便利なUSBシガーソケット、カメラはもちろんスマホやタブレット、ノートパソコンなども充電可能なので、マイカーに1つあると何かと有利です。
デジタルカメラをモバイルバッテリーで充電する まとめ
- 以前は専用の充電器でバッテリーを充電するしかなかった
- 一眼系カメラに直接USB充電ができるようになってきたのは2019年頃から
- USB充電だと手間が少なく、モバイルバッテリーを使えば出先で充電可能
- 条件によっては充電や給電ができないので注意する
- USB-PDに対応した高出力なモバイルバッテリーが必要
モバイルバッテリーやシガーソケットがあれば、カメラにバッテリーを装着してまま充電ができるため、充電の使い勝手がの幅が広がります。上記を参考にバッテリーを充電してみましょう。