リモコンやレリーズはカメラに触れることなくシャッターが切れる優れものです。少しでも手ぶれの影響を抑えて撮影したいときや、自分撮りを行うときなどに重宝しますが、どのようなものを選べばよいでしょうか。ここではデジタルカメラのリモコンやレリーズについてご紹介していきたいと思います。
ワイヤレスリモコン
ワイヤレスリモコンは手軽に遠隔操作ができるもので、純正品をはじめ、サードパーティー製のものも多く出回っています。
一部無線式タイプのものもありますが、多くは赤外線タイプのもので、遠隔操作できる距離は1~5m程度のものが主流です。あくまで自分撮りや集合写真などの用途向けであり、夜景や長時間露光などにはあまり向きません。
最初にピントを合わせておく必要があり、またカメラ側でセルフタイマーなどいろいろ設定をしないと正しく動作しなかったり、受光部がカメラの前面なので、背面からのシャッターが難しいなどデメリットも多いため、本格撮影をする人はあまり使いません。
メーカー純正品は2000円くらいしますが、互換品(いわゆるコピー商品やパチ物と言われるもの)が数百円で売っていますが、当たりはずれが大きいため購入は自己責任で。

レリーズ
これらは一般的にはレリーズと呼ばれていますが、正しい名称はリモートレリーズと呼びます。以前のカメラではシャッターボタンに直接線を取り付け、柔軟なワイヤーがついたケーブルを伝って離れた所からシャッターを切るケーブル式でしたが、最近ではほとんどが電子式で、イヤホンジャックのようなプラグをカメラに取り付けて撮影します。
カメラについているシャッターボタンと同様に、半押しによるピント合わせやフォーカスロック、バルブ撮影時は押し込んだまま固定することもできますので、本格撮影が可能です。リモコンとは違いタイムラグや受信エラーによる失敗もないため、急なシャッターチャンスも逃しません。夜景や風景、滝、花火、星空などのスローシャッター撮影におすすめです。

また等間隔で連続撮影を行うなど、微速度撮影(インターバル撮影)ができるタイマーレリーズというものもあります。撮影間隔や枚数、時間などをプログラムしておけば、リモコンが人の代わりにシャッターを切り続けてくれるので、放置が可能という優れものです。
最近ではカメラ自体にタイマー機能がついたものが発売されてきているので、カメラの取り扱い説明書をチェックしてみましょう。
スマホアプリ
最近ではスマーフォンとカメラをWi-FiやBluetoothで接続できるものも多くなってきました。その多くは純正のスマホアプリを使用して、ファインダーのチェックやシャッターを押したり、中には撮影条件(シャッター速度や絞り、ISO感度やピクチャースタイルなど)をアプリ上で変更できたりするものもあります。
その機能の中で、遠隔でシャッターを押せるものもあるため、リモコンやレリーズの代用として使うことができます。
しかし、アプリが不安定であったり、うまく通信できなかったりと100%ではないため、アプリをメインで使用する場合は、失敗しないように事前にしっかりと練習しておきましょう。また、アプリ使用時はカメラもスマートフォンもかなり電池を消耗しますので、予備のバッテリーなども準備しておきましょう。
結局どれを選べばよい?
自分撮りや室内でのブツ撮りなどは配線が不要なリモコンが便利、夜景や風景など本格的な撮影を行うならレリーズを準備しましょう。
- ワイヤレスリモコン:自分撮り・集合写真・室内のブツ撮りなど
- レリーズ:夜景・花火・滝・星・風景などの本格撮影に
- スマホアプリ:リモコンやレリーズがないときに代用として
リモコンやレリーズが自分のカメラに適合するかしっかり確認を
リモコンやレリーズはさまざまな種類が発売されているため、何でも適合するわけではありません。同じメーカーであっても機種やグレードによってプラグの形状や機能が異なることがあるため、お手持ちのカメラに適合するか事前にしっかりと確認しておきましょう。
また、リモコンやレリーズ関係は互換品や偽物が多く出回っています。特に通販サイトではサードパーティー製が安く売っています(純正品の半値くらい)が、怪しい商品も多いためレビュー記事や返品の保証などしっかり確認してから購入するようにしましょう。
カメラのリモコンとレリーズ まとめ
- リモコンは手軽に遠隔操作ができる
- レリーズはシャッター半押しや押し込みの維持などが可能で本格撮影向き
- タイマーレリーズはインターバル撮影などが簡単にできる
- スマホアプリはリモコンやレリーズの代用して使用できる
- 用途に応じてリモコンとレリーズを使い分けるとよい
- 購入前にお手持ちのカメラに合うか適合をチェックする
- 純正ではなく、価格の安い互換品や偽物も多いので注意する
リモコンやレリーズはカメラに触れずにシャッターを切ることができる便利なアイテムです。三脚で固定したときに使うほか、自分撮りや集合写真などにも使うことができます。近年のカメラではスマホと連携させることもできますので、上記を参考にして最適なリモコンやレリーズを準備してみてください。