カメラで手ぶれ起きる原因と対策

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夜間や室内でせっかく撮ったお気に入り写真。撮影したときはあまり気づかないのですが、後でパソコンなどを使ってよく見てみると・・・  「アレっ?なんかブレてるっ!」という経験の方もいらっしゃると思います。昼間の屋外での撮影ならばほとんど手ぶれは起きませんが、ここでは撮影時に手ぶれの原因や対策についてご紹介いたします。

お気に入りの写真が手ぶれしてしまうと台無しに

カメラの手振れの原因

内での撮影や、夜景などを手持ちで撮影することで、上の写真のようにブレて写ってしまうことがあります。これは手ぶれ写真といって、シャッターが開いている間にカメラがブレてしまうことで起こります。多くは手持ち撮影によって起こりますが、三脚を使っていても風が強い場合などにも発生します。

手ぶれはシャッター速度と関係する

日中の明るい場所で撮影するケースでは、手ぶれになることはあまりありません。薄暗い場所や室内でフラッシュを使わず撮影する場合に限って手ぶれは起こりやすくなります。

これはシャッター速度が関係しており、シャッター速度が遅ければ遅いほど手ぶれは発生しやすくなります。手でカメラを持ちながら撮影すると、自分ではしっかり持って固定しているつもりでも、完全にカメラの動きを止めることは不可能であり、その動きがブレとなって現れます。

日中の屋外やフラッシュを使った撮影ではシャッター速度がとても速いため、手がぶれる速度よりシャッターが開いている時間が短いので、ほとんど画像には現われません。

ところが夜景や暗い室内での撮影、特に花火などを撮影する場合は、光を十分取り込む必要があり、シャッター速度が遅くなります。シャッターが開いている間に撮影する位置がずれてしまうことで、写真が残像のようになってしまうのが手ぶれの原因と言えます。

夜景の手振れ写真

上の写真は街のライトアップを手持ち撮影してみました。シャッター速度が0.5秒だったため、脇を締めてできるだけブレないように努力したつもりでしたが、後で画像を見てみたらやっぱりブレてしまっていました。

このようにスローシャッターほど露光している時間が長くなるため、手ぶれ発生のリスクが高くなることがわかります。

手ぶれは望遠レンズで撮影するほど起こりやすい

手ぶれはスローシャッターのほかに、レンズの焦点距離も要因の1つになってします。望遠レンズは遠くを撮影することができますが、 遠ければ遠いほどカメラが少しずれただけで振れる幅が大きくなります。ですからカメラが同じブレ幅であっても、広角レンズで撮影する際はそれほど目立ちませんが、望遠レンズではとても目立ちます。

ですので夜間や暗い場所での望遠撮影はシャッター速度を高速にするか、三脚で固定して撮影しないと、そのまま素手での撮影はかなり厳しいと言えます。

焦点距離が400mmを超える超望遠レンズでは、日中の撮影でも手振れが起きる可能性があります。焦点距離が長ければ長いほど速いシャッター速度が必要です。

手ぶれと似ている被写体ぶれとピンぽげ

写真がボケて見える原因は、手ぶれ以外にも被写体ぶれやピンぼけといったものがあります。この3つはすべて性質が違うものであるため、どの原因でぼけているのかを理解することが大切です。

被写体ぶれの写真

上の写真は夜の街灯の下で、シャッター速度1/20で撮影。人はきっちりと静止していますし、周りの風景もブレていませんが、隣のワンちゃんが残像になっています。これは手ぶれ写真ではく、被写体が動いてしまう「被写体ブレ写真」と言われています。

ワンちゃんが落ち着かずに動き回っているとこうなりますね。

これを防ぐにはさらにシャッター速度を速くするか、ワンちゃんが落ち着いているときに撮れば成功します。

ピンボケであって被写体ぶれや手振れではない

これは三脚を使って固定しているのに、なぜかボケてしまっている写真。

これはピントが合っていない「ピンボケ写真」であり、デジタル一眼レフ・ミラーレス一眼カメラ独特の「玉ぼけ」が見られます。ピントが左下のフェンスに合っているため、奥の景色にピントを合わせ直せばブレなく撮影することができます。

手振れ写真の例

最後のこちらが手ぶれ写真の例です。写真全体が同じようにブレており、ピンボケ独特の「玉ボケ」も発生していないのが特徴。わずかな手ぶれですと、小さい液晶画面をパッと見ただけでは分かりずらいので注意が必要です。

手ぶれが発生しやすいシャッター速度の目安

下の表は、手振れ発生がしやすくなるシャッター速度を示したものです。表記の数値よりも遅いシャッター速度で手持ち撮影する場合は注意が必要です。

 レンズ種類(焦点距離) フルサイズ APS-C フォーサーズ
 18mm前後 1/20秒 1/30秒 1/40秒
 30mm前後 1/30秒 1/50秒 1/60秒
 50mm前後 1/50秒 1/80秒 1/100秒
 100mm前後 1/100秒 1/160秒 1/200秒
 200mm前後 1/200秒 1/320秒 1/400秒

一部のデジタル一眼レフカメラでは、手ぶれ発生お知らせ機能があり、手ぶれしやすくなること画面に表示してくれるものもあります。

もちろん構え方や技術、レンズの手ぶれ補正性能によっても違うので、目安より遅いシャッター速度でも上手に撮影できる場合もあります。両手でしっかりカメラを構えて、脇をしめて、できるだけカメラをホールドして撮影しましょう。

手ぶれを抑える方法

手ぶれ写真を抑える方法はいくつかありますが、撮影するシーンや持ち合わせの機材に応じて最適な方法を取るようにしましょう。手ぶれ対策をいくつか挙げてみました。

三脚・一脚を使用する

三脚は手ぶれ防止に最も効果的で、スローシャッターや望遠レンズ使用時での撮影では必須のアイテムと言えます。

三脚を使用すれば固定されるので、風と振動にさえ気をつければ高いブレ防止効果が期待できます。また、三脚が広げられないような場所や、移動しながらの撮影では上下ブレが大幅に軽減できる一脚の使用もおすすめです。特に被写体が止まっている風景や建造物の写真におすすめです。

手ぶれ補正機能をONにする

レンズやカメラには手ぶれを軽減してくれる機能があり、補正機能をONにすることで効果が得られます。中にはかなり高性能な手ぶれ補正機能を持っているカメラやレンズもありますので、有効に活用してください。

ストロボ・フラッシュを使用する

室内でのスナップ撮影や、比較的近距離の被写体を撮影するならストロボを使用するのも1つの方法です。ストロボを使用すればシャッター速度を上げられますので、手ぶれ防止効果が期待できます。風景や夜景撮影は被写体が遠すぎるため使えません。

カメラは両手で持って脇を締める

片手ではカメラのホールド性が低下し、ブレ量が大きくなってしまいます。撮影するときは両手でしっかりとカメラを固定し、脇をしめて出来るだけカメラをしっかり包み込むように意識します。これだけでもずいぶん違いますので、是非試してみてください。

机や台など固定された場所にカメラを置く

机やブロック塀、台など身近なものを三脚代わりに使うことでもブレ防止の効果が期待できます。ただし角度の調整ができなかったり、安定したものが近くにない場合もあるで、使える機会は限定的です。大きい三脚が持ち運びが不向きですが、台があれば置いて使えるミニ三脚などがあると便利です。

絞りを開放する

シャッター速度をできるだけ速くすれば、手振れを軽減できるため、F値を開放して多くの光を取り込むようにすることです。明るいレンズを使うことで更に多くの光を取り込めるようになります。まずは絞りを開放してシャッター速度を速めましょう。暗い場所でのポートレート撮影やスナップ撮影におすすめです。

ISO感度を上げる

シャッター速度を上げる方法は、絞り開放以外にISO感度を上げることでも同様の効果が得られます。上げすぎると暗い部分でのノイズが目立つようになりますが、ブレブレ写真に比べればはるかに良いので、ISO400、ISO800と徐々に上げていくとよいでしょう。最近のデジタル一眼レフ・ミラーレス一眼カメラであればISO1600くらいまで上げても大きく画質が落ちることはありません。

カメラで手ぶれはなぜ起きる まとめ

  • 手ぶれはスローシャッターで手持ち撮影のときに起きる
  • どれだけしっかり固定しても、手持ち撮影では限界がある
  • 手ぶれは広角レンズよりも望遠レンズで撮影するほうが影響が大きい
  • 手ぶれ・被写体ぶれ・ピンボケの3つは全く別物
  • 手ぶれしやすいシャッター速度以下になったら要注意
  • 手ぶれを抑える方法はいくつかあるので、その時の最善の方法を考える

このように手ぶれの起きる原因は、手持ちしながらスローシャッターで撮影することが一番の原因です。手ぶれを防ぐ方法はいくつかありますので、シーンに合わせた最適な対策法をすることでしっかりと軽減することができます。上記を参考に手ぶれの原因をチェックし、写真の成功率をアップさせましょう。

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