交換レンズに使われている非球面レンズとは
一般的に虫眼鏡などの凸レンズは、円を描く球の一部を切り取った形ですが、球面ではない複雑な形をしたレンズを非球面レンズといいます。非球面レンズは球面レンズに比べて収差を軽減することができ、広角レンズやズームレンズでは非球面レンズの恩恵が大きいです。
以前は非球面レンズを作るのには研磨職人の手作業によるもので、非常に手間とコストがかかっていました、非球面レンズ搭載のレンズは超高級レンズとして、なかなか一般人には手が出ないレンズでした。
その後精密な機械旋盤での加工が可能になったため、ある程度大量生産が可能となりました。
現在では、溶けたガラスを金型に流し込んで非球面レンズを製造する方法(たい焼きのような方式でレンズを作る)のモールド式が新しく開発され、非常に安いコストで非球面レンズが製造できるようになりました。
一部の高級レンズには職人が削る研削非球面レンズが使われていますが、多くのレンズには機械で容易に作れるモールド非球面レンズが使われています。