APS(Advanced Photo System)とは
APSはアドバンスドフォトシステムと呼ばれ、新しい写真フィルムの規格として1996年に発売が開始された新しい写真システムのことです。現在はカメラもフィルムの発売も生産が終了しています。
APSは従来の35mm判フィルムと違い、24mmのフィルムを使うためコンパクトになり、新しい規格として登場しました。

APSにはAPS-H(16:9)、APS-C(3:2)、APS-P(3:1)の3種類があり、それぞれフィルムカメラでハイビジョン用、L判用、パノラマ用と撮影モードを使い分けることができました。
時は進み、フィルムカメラからデジタルカメラに移行した頃から生産数が少なくなり、2012年に富士フイルムが発売を終了し、現在はどのメーカーもこれらのフィルムは発売されておらず、事実上APSフォーマットのフィルムは終焉を迎えました。
その名残と撮影面積の大きさから、デジタルカメラに移行した現在でも、撮像素子(イメージセンサー)の大きさのことをAPSサイズと呼ぶものがあります。
デジタル一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラでの入門機や中級機、またハイエンドコンデジなどはAPS-Cと呼ばれる大きさの撮像素子を使っていて。「APS-Cサイズ」と表記されています。
また、一部機種では「APS-H」というサイズもあり、APS-Cより一回り大きい撮像素子を搭載したデジタルカメラも発売されています。現在のAPS-Hは16:9ではなく、28mm×19mm程度の大きさの撮像素子のことを言います。
35mm判フィルムと同等の撮影面積を持ったデジタルカメラは「フルサイズ」、「フルサイズ一眼」などと呼ばれます。