カメラの色収差とは
色収差とはレンズを通る光の分散により発生する収差で、輪郭の色ズレとして現れる現象のことを言います。光には波長があり、その波長によってレンズを通る光の屈折率が違います。簡単にいうと虹は七色に見えますよね、赤い色はちょっとしか屈折しませんが、青い色はよく曲がるといった感じです。
このズレが写真の画像として現れます。特に明暗差が大きい輪郭部分で目立つようになります。
上の写真の赤丸で囲んだ煙突と屋根の輪郭を見てみましょう。左側はなにやら紫っぽくなってますし、右側は緑色っぽくなって輪郭がボケてしますね。これが色収差です。色収差は写真の中心部では起こりにくく、周辺部になればなるほど目立ちます。
色収差は絞りを絞り込むことによって軽減することができますが、レンズにも限界があるため、状況によってはあまり効果がない場合もあります。これらの色収差を軽減するため、EDガラスと呼ばれる特殊低分散ガラスをレンズに使います。
ニコンではEDレンズ、Canonでは蛍石レンズ・UDレンズを使用したレンズは色収差の軽減が期待できますが、価格は高価になります。