ND(Neutral Density)フィルターとは
NDフィルター(Neutral Density)は、レンズに入る光の量を少なくするためのフィルターです。正しくはニュートラル・デンシティーと読みますが、長いので普通はエヌディーフィルターと呼ばれます。日本語では「減光(げんこう)フィルター」とも呼ばれています。
レンズから入る光の量を調整する方法は、シャッター速度を速くするか、F値を大きくして絞り込んで撮影する方法があります。しかし、絞り込める量にも限界があり、また絞り込みすぎることで「回折」という現象が起き、逆に画質が低下してしまいます。
また、非常に明るい状況下でスローシャッターをしたいときなど、絞り込みだけでは十分に入ってくる光の量を落とすことが難しいシーンもあります。
そこで、レンズの先端にサングラスのようなフィルターを装着することで、絞らずに光の量を少なくすることが出来ます。これがNDフィルター呼ばれるものです。
用途としては日中の明るい場所でスローシャッターが必要な場合や、明るい被写体に対してF値を開放して撮影したい場合に使用します。
明るい場所で滝などを撮る場合、NDフィルターがあると水の流れが白い筋になって綺麗に撮影できますね。
NDフィルターは用途によって様々な濃さ(減光の程度)のものが発売されており、数値でその減光具合を知ることができます。
「ND2」は入ってくる光量が2分の1になるという意味です。「ND4」は4分の1、「ND8」は8分の1、「ND16」は16分の1という具合にND(数値)分の1が減光量になります。
また、100分の1、200分の1、中には日食等の太陽撮影用などの10万分の1にするような特殊なNDフィルターも発売されています。
減光具合を1つのフィルターで可変できるNDフィルターも発売されており、リングを回すことで濃度を無段階に調整できる優れものです。安物は色むらが出たりするものもありますが、ND4~ND32くらいまでの常用範囲がフィルター1つで使えるので、とても便利です。
さまざまなレンズに取り付けるフィルターの種類については、下記もご参考ください。