EV

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カメラのEV(Exposure Value)とは

EV(Exposure Value)は、イーブイと呼ばれ、日本語で「露出値」、「露光値」のことを言います。シャッタースピードと絞り値やISO感度との組み合わせによってEVが決められます。

EV(露出値)=絞り値+シャッター速度

EV値の基準は0であり、絞り値がF1.0、シャッター速度が1秒の時をEV値0として定義されています。

ちょっとカメラをやっている人なら、F値を1にして(今では開放F値1のレンズはほとんどないですが)1秒のシャッターを日中に撮影したら露光しすぎて真っ白になってしまうのは予想がつきますね。

EV値は0.1.2.3・・・・・と数値が大きくなるほど仕上がりは暗くなり、逆に0.-1.-2.-3・・・・と数値が小さくなるほど仕上がりは明るくなります。

昔のカメラには自動露出なんて機能はありませんでしたから、写真を撮る場所の明るさを見たり、露出計というものを使いながら、最適な明るさに仕上がるようにあらかじめ設定を決めてやらないといけません。

しかも昔はデジカメではなく、フィルムのカメラでしたから、仕上がりをその都度液晶画面を見て確認・・・なんて事もできず、現像してみるまで分かりません。今よりもシビアに撮影条件を決めなくてはなりませんでした。

ただ、むやみやたらに設定しても失敗するのがオチです。そこでEV値表というものを使用します。

EV値表(ISO感度100のとき)

上の表はISO感度100のときのEV値を具体的に表したものです。横の軸はF値(絞り値)、縦の軸はシャッター速度(秒)ですね。黄色とオレンジの数字はそれぞれのEV値です。

前述しましたが、EV=F値+シャッター速度なので、縦と横のラインがクロスする部分がその設定でのEV値になります。(黄色+オレンジの部分)

例えば、F8でシャッター速度が250分の1ならEV値は14ということになりますね。「じゃあこの14という数字はなんぞ?」ということになりますね。

この数字は写真を撮るときの被写体の明るさの目安として使えます。EV14は晴天の屋外で撮影するとちょうどいい明るさになります。例えば曇りや日中の日陰ならEV12くらいが適していますし、夕暮れ時ならEV8くらいがベターな数字です。

だまされたと思って試しに晴天の屋外で撮影モードをマニュアルにし、ISO100・F8・シャッター速度250分の1秒で撮ってみましょう。多少の明るさの出来栄えに誤差はあるものの、ちょうどいい具合に撮れるかと思います。

今でははこんな計算をしなくても、カメラがファインダーに入る明るさを計算して、自動的に最適な露出になるようにしてくれるわけですが、そんなものがない昔の人はこうやっておおよその明るさを判断して絞りとシャッター速度を決めていました。

今でも自動露出がついていないマニュアルフィルムカメラなどで撮影する場合や、スタジオ撮影など、シビアな調整をする場合には露出計というものを使ってEV値を測り、最適な絞りとシャッター速度を設定します。

露出計にはデジタルやアナログなどさまざまなものが発売されていますが、今ではお洒落なアイテムや格好から入る人のアクセサリーとしても人気があります。是非チェックしてみてください。

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EV値表(ISO感度100のとき)

さて、話を表に戻してみましょう。表をもう少しよく見てみると、EV値14がななめに並んでいますよね(上の表の水色の部分)、要はEV値が14になる組み合わせはたくさんあるということで、極端ですがF32で撮影しても1/15秒のシャッター速度で撮影しても、ちゃんと撮れるということです。

またISO感度が上がるにつれてEV値も修正できます。

ISO100⇒そのまま
ISO200⇒+1する
ISO400⇒+2する
ISO800⇒+3する
ISO1600⇒+4する

例えば同じEV値14で撮影する場合、ISO800なら上記の表でEV値17の場所の条件で撮影すればうまく撮れるということですね。

このEV値が段数とも言い、1段上げたり下げたりすることで仕上がりを調整することも可能です。

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